G1では存在感大きい古性優

古性優作

脇本雄太

郡司浩平
4月高知記念での動きはらしさを欠いていた古性優作だが、調整能力の高さには定評があるので、評価を下げる必要はあるまい。G1にはきっちり仕上げての参戦が多く、22年2V、23年3V、24年2Vと、ここ3年間で圧巻の7Vを達成している。日本選手権はまだ手にしていないだけに、是が非でも欲しいタイトルのはず。ウィナーズカップのVはあったが、年頭から結果を恐れずここに向けて試行錯誤してきた。躍動感にあふれる競走で初Vをものにするか。盟友の脇本雄太は19年、22年とこの大会で優勝していて相性がいい。ベストでの参戦が望みにくいため、成績にはバラつきがあるものの、全日本選抜では優勝と底力を示した。ウィナーズカップは決勝を外したものの、最終日は最終バック先制のまくりを決めた太田海也を更にまくりで飲み込んだ。直前の4月川崎記念では上がりタイム10秒5のバンクレコードも叩き出した輪界トップの脚力を披露しての3V目ゲットは十分。全日本選抜で準Vの寺崎浩平もタイトルに手が届くところまで総合力を高めている。ウィナーズカップの決勝は8着だったが、先制した新山響平、浅井康太の3番手を確保すると、郡司浩平の反撃を弾いてからまくり出ていて、レース運びに進境を見せている。古性、脇本の引き立て役にはとどまらない。
南関勢も戦力は充実している。郡司、岩本俊介のSS班2名に深谷知広、松井宏佑、和田真久留、松谷秀幸。エースの郡司は勝ち星を量産している。今年はここまでにG3の3Vを含み20勝、勝率は62・5%と素晴らしい数字だ。自力で強さを発揮していて勝機が巡ればものにできる状態にある。愛知は古巣の深谷はいつも以上に気合が入るはず。全日本選抜(豊橋)は決勝3着、3月の当所記念では着と結果を出している。
昨年のチャンピオン平原康多は、3月玉野記念の初日特選で今年の初勝利をあげたものの、二次予選で落車。川崎記念で復帰したが本調子には程遠い。対照的に眞杉匠は順調にきている。全日本選抜は準決1着で優参すると、ウィナーズカップは古性の好ブロックに阻まれるもまくって準V。位置取りも視野に入れた自力攻撃でVを睨む。吉田拓矢も玉野記念でVなど動きがいい。
中四国勢は動ける選手がそろっている。清水裕友は4月高知記念では、犬伏湧也の逃げを差してSS班ワンツーを決めたばかり。太田は武雄記念の決勝で落車したのが気になるが、影響がないようならワールドクラスのスピードを発揮して別線を圧倒しよう。F1を連覇中の松浦悠士もラインのレースでも自分でやっても結果を出せる状態だ。
ウィナーズカップでは力強い走りを披露した新山だが、武雄記念は途中欠場。体調に問題なければ、快速誇る中野慎詞とともに目が離せない。北の追い込み陣では成田和也が乗れている。佐藤慎太郎は大怪我から復帰したばかりでまだ厳しい。
九州勢は山田庸平、山崎賢人らに期待がかかる。山田はウィナーズカップ着。決勝は外すも最終日は上がり8秒9のバンクレコードを叩き出すと、武雄記念では4連勝で地元記念初Vを達成。調子は申し分ない。また、山田、山崎ら次第では荒井崇博にも出番。