検車場レポート
木暮 安由 群馬 92期 |
後攻めの吉田拓矢が上昇して新山響平にフタをすると、新山はすぐに車を下げて臨戦態勢。吉田が打鐘前の2コーナーからスパートすると、3番手の平原康多も反応して渡邉一成を叩いて吉田ラインの3番手に入る。最終バックから平原が懸命にまくると、芦澤辰弘のブロックを乗り越えて出切るが、ゴール前はやや末脚が甘くなり、番手から木暮安由が抜け出した。
「いつもの通りで平原さんのおかげです。僕もあのようにレースを作りラインに貢献できる選手になりたい。3コーナーで芦澤君と当たって車の出が鈍ったと思いそこで踏ませてもらった」
新山の動きに乗り、最後は木暮を追うように外を踏んだ菅田壱道が2着。2度目のGⅠファイナルの舞台へ駒を進めた。
「(新山が)吉田君を叩くだけでは、(ラインで)決勝へ乗れないと思ったので、平原がインを斬り、吉田君の仕掛け所次第で一気に攻める作戦。吉田君がかなりフカしたので今日の流れになったが、僕は新山君の後ろでサラ脚だったし、最後の伸びも良かった。GⅠは2年前の松戸オールスター以来で2度目。最初は夢舞台で集中もできていなかったけど、今回は流れが向けば獲れる位置にいると思っているので勝つつもりで走りたい」
大本命の平原は、吉田の快速先行をまくり切ったが、ゴール前はわずかに木暮と菅田に交わされた。
「吉田君は仕掛ける必要がない位、カカっていましたよ。悔しいけど、自分の競輪をやった結果なので、力が足りなかったと言う他はない。僕は二次予選の2着だから決勝に乗ることは無理でしょう。ただ、ラインの先頭としてやるべきことをやったと思うので、それが次につながってくれればね」