検車場レポート
諸橋 愛 新潟 79期 |
後ろ攻めの坂本貴史が早くからレースを動かし誘導の後ろに入る。前受けから下げた和田真久留を鈴木竜士が外でフタをして赤板を迎える。その鈴木が打鐘で押さえて出て先行態勢に入ると、単騎の3名も追う形になり、中団が坂本、後方の8番手に和田になり最終ホーム線を通過。先行する鈴木の掛かりが良く、単騎の椎木尾拓哉がまくり出るも車は進まない。坂本や和田も仕掛けられない状態で、諸橋愛が絶好の展開を生かし4コーナー前から踏み込み、涙の地元記念連覇を達成。
「プレッシャーが凄すぎて昨日から疲れていた。前半戦は本当に苦しくてこうやって結果で絶対に出ると思ってやってきたので出て良かった。(S班になり)勝って当たり前になって、昨年とは立場が違って苦しかった。競輪は大好きなんだけど、行きたくなかった、それくらい苦しかった。今日は鈴木君のおかげです。今回は初日に内にいって失敗して中日に外を踏めて、そういうのもあって収穫があった。新潟は(雪で)乗れないシーズンがある。強くなるにはそうではないのはわかっているが(冬期移動しないで)この地で頑張りたい。足りないモノが明確になってきているし(オールスターで)結果が出れば。赤パンツを履いている以上1回は結果を出さないといけないと思っていた。(表彰式の涙は)この半年が苦しかったなと思って。そして観客を見渡したら止まらなくなりましたね」
関東ラインを追う形になった湊聖二が諸橋に続き2着に入る。
「鈴木君はメチャメチャかかっていた。初手の並びでああなると思って付いていった。2着なら十分。踏んだ瞬間は行けると思ったんですけど」
鈴木竜士は自身が6着だが、地元の諸橋の優勝に貢献した。
「(諸橋が)優勝してくれて良かった。これで8・9着とかだったらね。流れの中でフタをしてから行こうと思った。2コーナーから全開で踏んでまくられないように駆けていた。(目標だった)競輪祭の権利は獲れなかったですね」
直線で4着まで突っ込んだ菅田壱道は次回のオールスターに向けて収穫を得た様子。
「あたらずにいなして突っ込めたけどね。ああなった以上は内しか見てなかった。諸橋さんと竜士の間が見えたから(いった)。あと10メートルでしたね。(オールスターがある)平も直線は長いし、良い勉強になった」
和田真久留は鈴木にフタをされて後方からのまくりは不発。
「もうちょっとテンポ良く回ってくれれば良かったが。鈴木君が僕の所にフタをしていた時点で(鈴木の)先行だなと。北日本も何もしなくて関東の展開になった。鈴木が一旦出てくれれば僕も行こうと思ったが」