検車場レポート
阿部 兼士 福岡 93期 |
佐川翔吾は櫻井正孝を押さえると、ペースを一気に緩める。その隙を見逃さなかった下沖功児は、一気に踏み込んで主導権を奪った。番手の阿部兼士は再三けん制して別線の反撃を警戒すると、直線で抜け出した。
「4番手が離れているのはわかっていました。ひとふりすれば、4番手が遅れて邪魔になるかなと。でも、周りは強いし、一気に来られるかなって。冷静でいたけど、不安でした。これがS級初勝利。前回のS級は2着が最高でした。嬉しいですね」
櫻井正孝は岸川哲也を捌くと、車間が空いた佐川を追いかける。これに続いた田村真広は、直線で中のコースを伸びて2着に食い込んだ。
「ヒヤヒヤでしたよ。余裕はなかったですけど、バックで前に何人いるか数えてました。これは4着までかなと思っていたら、前がみんなタレてくれた」