検車場レポート
島田 竜二 熊本 76期 |
赤板で吉田茂生が強引に出る。押さえられた日当泰之は一旦中団まで引くも、吉田ラインが内を空けた隙に番手へ飛び付く。吉田は後続のもつれを確認しながら、打鐘から徐々にピッチを上げて先行態勢へ。中団にポジショニングした単騎の加倉正義は、まくってきた嶋津拓弥に合わせて最終1コーナーから踏み上げる。吉田マークの笹倉慎也が2センターで加倉をブロックに行くと、島田竜二は空いた内を突く。直線で鋭く伸びて激戦を制した。
「勝てて良かった。前のおかげですね。でも、いつも通り走っただけですよ。(S級は)安全に走りたいね。ここまではウエイトばかりしていました。体が重いので、10キロくらいは絞りたい(笑)」
丸山啓一は目標の嶋津が不発に終わると、3コーナーから前に踏む。コースを縫って追い込むも、島田を交わせず2着まで。
「みんな獲りたいだろうから、ああなりますよね。いつもの嶋津君なら、(もう少し早く)仕掛けているだろうし。吉田がケツを上げる1歩前で行けていればね。でも、あの展開から2着までこれた。このメンバーで、これだけ戦えているってことは自信になりましたね。(半年間のA級は)苦しくもあり、楽しくもあり。競輪選手としての喜びを感じさせてくれました」
逃げた吉田茂生は、3着に粘り込む。強気な組み立てで、S級2班への特進を決めた。
「後ろ攻めだったので嶋津さんが先に動いてくれたらと思っていたけど、踏まなくて。1回出て、上にあがった時に日当さんに来られてしまった。(笹倉)慎也さんに申し訳ないです。あとは嶋津さんがいつ来るかだけ不安でした。ジャン過ぎなら全開で踏もうと。(記念開催を走っている同県の)竹内雄作さんとかもいるし、しっかり走ろうと思っていました」