熊本競輪場の再建計画見直しへ

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中川誠一郎
熊本競輪復興に向けて尽力している
再建費用膨張…廃止も含め計画白紙化

 熊本地震で被災し来年12月頃を目途に復旧を目指していた熊本競輪場だったが、計画を白紙撤回し廃止も含めて再検討する方針を熊本市が明らかにした。主な原因は、修復にかかる事業費が当初の見通しよりも大幅にオーバーすることが分かった為。

 熊本市は当初、約29億円をかけてバンクを修復し、それまでの500バンクから400バンクに縮小して来年12月頃に復旧を終わらせる計画を発表していた。しかし、詳細な調査を実施したところメインスタンドの耐震補強が必要な場所が増えた事や、地盤補強が必要と判断された為に、改修費用が約1.5倍近い42億円にものぼると判明。さらには、解体が予定されているバックスタンドの壁に有害なアスベストが含まれていることが分かり、その除去費用も上乗せされるという。市は改めて競輪関係者や外部の有識者らなどでつくる検討会を4月に設置し、今年12月には一定の方向性を示したいとした。

 熊本競輪は、S級S班の中川誠一郎選手(熊本・85期)を始めとした熊本選手会を中心に、ナショナルチームに所属する深谷知広選手(愛知・96期)なども支援を呼びかけ、輪界が一丸となって復興に向けた支援を行ってきただけに、1日も早い復旧が待ち望まれている。

熊谷洋祐記者

2020年1月28日 10時46分

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