中野慎詞、太田海也が早期卒業 ~日本競輪選手養成所~
日本競輪選手養成所(所長 瀧澤正光)は、早期卒業認定委員会(委員長=浅野史久伊豆事業所担当理事)において早期卒業者を2名決定。12月17日にJKAから発表された。
早期卒業者は、中野慎詞(岩手・22歳)、太田海也(岡山・22歳)。第117回生寺崎浩平(福井)、菊池岳仁(長野)選手以来、3人目、4人目となる。
中野は、岩手県出身で99年6月8日生まれの22歳。トラック短距離強化指定選手Aに所属している超エリートだ。24年のパリオリンピック出場を見据えて早稲田大学に在学中に日本競輪選手養成所に入所し、ナショナルチームのトレーニングメソッドを導入した教場に抜擢されて訓練を積んできた。第2回記録会でゴールデンキャンプを獲得し、競走訓練においても先行、まくりを主体に勝ち星を量産していた。「早期卒業することを目標に日本競輪選手養成所に入所し、その目標を達成できたことを嬉しく思います。いち早くナショナルチームに戻って練習することに成長があると思う。(長所は)人よりスピードがあるかな。長い距離を持続できる。そのスピードと持久力を生かした先行。先行が好きです。(当面の目標は)ストレートでS級に特進することですね。競輪選手としてはグランプリで優勝するこが最大の目標です」と今後の意気込みを話す。
太田は、99年7月27日生まれの22歳。第1回記録会、第2回記録会で連続してゴールデンキャップを獲得し、ナショナルチームのトレーニングメソッドを導入する教場にも抜擢された。競走訓練においても高いダッシュ力とスピード持久力を活かし、勝負所での一気呵成なまくりなど、持ち前の身体能力の高さを発揮したレースを披露してきた。自転車競技への挑戦も表明しており、将来が期待される。「高校1年生からボート競技をやってました。自転車が元々大好きだったけど、入った高校に自転車部がなくて、一番強い部活がボート部だった。1人乗りをメインでやっていて、高校3年生のインターハイで2人乗りになった。インターハイで優勝したりしました。日本大学に進学したのですが、ボート部で怪我とかも重なって中退。心機一転競輪界に飛び込みました。養成所に入った時は早期卒業っていう制度は知っていたけど、あんまり意識はしてなかった。第1回の記録会でタイムを出した時に周りから言われ初めて意識をしました。(早期卒業して)自転車経験が本当に少ないのでいろんな壁があると思うけど、いろんな人に聞いてまた一からやっていきたい。目標は18連勝してS級に上がりたいですね。先行は絶対にしたいです。先行主体でGIの決勝に乗りたいっていうのが自分のなかでの目標です。ナショナルチームに入るのは迷いがあったけど、与えられたチャンスだし、挑戦するから気づけることもあるかなと」と今後への思いを語る。
なお、早期卒業証書授与式は、12月22日の9時から日本競輪選手養成所において執り行う予定(他の第121回生は2022年3月に卒業予定)となっている。