山田義彦が逃げ切って1年ぶりのV ~TIPSTAR DOME CHIBA~

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3度目のサインを刻む(左・真船圭一郎、中・山田義彦、右・志智俊夫)
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山田義彦
ミスター大ギアが戻ってきた
完全復活を果たす

 『PIST6 Championship 2022-23』EXTRA STAGE ラウンド3は、2月19日(日)に最終日が行われた。決勝戦には実績上位の3名が順当に勝ち上がり、初参戦組を含む3名の選手が初の決勝進出を決めた。多彩なメンバーが揃い混戦の様相を呈していたなか、残り1周半で先頭に躍り出た山田義彦が力強い先行策で押し切り完全Vを飾った。2位入線の小玉は失格となり、まくった真船が2着、直線で外を伸びた志智が3着に繰り上がった。

 決勝戦のスタートポジションは先頭から真船圭一郎-吉田裕全-山田義彦-荒川仁-志智俊夫-小玉拓真。レースは残り3周半で志智が進出を開始し、残り3周を過ぎてペーサーが退避するとインを切った。その動きを追った荒川がその上を叩くと、山田が残り2周でスパートを開始して残り1周半で先頭に躍り出る。その後は山田がペースを徐々に上げていき、最後は後続の猛追を振り切って先頭でゴール線を駆け抜けた。

 「久々なので(表彰台の)高さがわからなくてこけちゃいました。(決勝戦は)イメージ通りにレースが運べた。荒川君の仕掛けが早くてそこは想定外だったけど、それ以外はほとんど作戦通りに進んだ。出切ってからはペースで踏んで、これで負けたらしょうがないと思って走った。毎回決勝で人気に応えられなかったし、今回はしっかり応えることができて良かった。今回はセッティングが良くて、最近の中では一番踏んでいる感触も良かった。シリーズを通してしっかり組み立てができたし、ここ一番で勇気を持って仕掛けられたことが優勝の要因だと思う」
 
 PIST6は昨年2月のSeason0 ラウンド7以来、一年ぶりの優勝で自身3度目のタイトル獲得となった。落車による怪我の影響で長らく低迷していた山田だが、近況は競輪でも随所にタテ脚を発揮して復調の兆しを見せている。次回は3月の玉野F1に出走予定で、今回の優勝をきっかけにして競輪でも復活の狼煙を上げる。

 『ベテラン勢が奮起』
また今節はベテラン勢の活躍も目立った。立ち回り巧者の田中弘章は追走技術の高さを駆使して2度の連対を含む3度の確定板入り、小佐野文秀は連日、積極策を披露して順位戦Cでは2周先行で逃げ切り、水谷は2次予選と順位決定戦で差し切りを決めて2勝を挙げるなど、ベテラン勢が若手を相手に力と技で熱いレースを繰り広げた。

髙野航記者

2023年2月19日 20時15分

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