状態面を経験値の高さでカバー

　12月19日にTIPSTAR DOME CHIBAでPIST6 2023 ラウンド29の1次予選が行われた。1Rには3度の優勝を誇る山田義彦が出走し、好位確保からの差し切りを決めて白星スタートを切った。

　レースは残り3周でペーサーが退避すると6コースの中田雄喜がインを切る。そのまま各選手の動きはなくスローペースでレースが進むと、残り1周半で4番手となった菊地圭が一気にスパートを開始。残り1周で逃げる中田を捕らえて先頭に立つと、終始追走した山田が残り半周で車を外に持ち出してゴール寸前で菊地を差し切った。

　「（菊地を）抜けていると思っていなかったので、抜けていた良かった。自分でも行こうと思っていたタイミングで、（菊地が）踏む感じがあったので、そのスピードを借りて最後に差せればいいかなと思った。病欠明けだしこの1着は大きい。次もしっかり力を出し切れるように頑張ります」

　前検日には「伊東記念の後にインフルエンザになって、体重が2、3㎏落ちた。練習もパワーマックスに乗るぐらいで外での練習ができていない」と不安の様子だったが、レースでは豊富な経験値を生かしてしっかり人気に応えた。「モガけば脚に刺激が入るし、日に日に上向いていくとは思う」と2次予選はさらなる上積みがありそうで、大ギアを生かした豪快なスパートが火を噴くシーンも十分だ。

• 選手詳細データ

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  山田義彦 選手埼玉・92期