稲垣裕が4年振りの記念V ~瑞峰立山賞争奪戦~

photo-17062
稲垣裕之
トロフィーを手にポーズを決める
photo-17063
ゴール線でハンドルを投げる5番車の稲垣裕之
盟友に乗って栄冠つかむ

 富山競輪開設69周年記念「瑞峰立山賞争奪戦(G3)」は8月2日(日)に決勝戦を迎え、打鐘から先行した村上博幸の番手からまくり出た稲垣裕之(京都・86期)が16年の地元、向日町以来となるおよそ4年振りに記念を制覇した。

 レースは青板周回のバックで元砂勇雪が押さえて先頭に立つ。村上博幸が元砂ラインを追うと、単騎の吉田敏洋が切り替え前受けした松岡健介は6番手まで下げて一本棒となり残り2周に。元砂が別線の動向を探りペースを上げないでいると、村上が2コーナーから仕掛けて打鐘では主導権を奪った。下げて3番手から反撃を狙う元砂に合わせて、稲垣裕之は最終2コーナーから番手まくりを敢行。元砂後位からまくりに転じて迫る椎木尾拓哉の猛追を振り切った。

 「(村上の)気持ちが嬉しかった。(番手から)出て行くかどうか判断は難しかった。やっぱりこれまで(村上を)僕の後ろで我慢させることが多かったし、なかなか思うように走れなかったこともあると思う。こうやってどんな走りでもしっかり走ってくれる。これが近畿の層の厚さ。今日の走りを嬉しく思うのと同時にもっと自分も頑張らないといけない。(決勝は)近畿6人で戦って、皆が力を付けてきた証拠だし、近畿にはもの凄い選手が多いので。(今日の優勝は)富山は父の実家なので父親が一番喜んでくれていると思います」と稲垣は前を回った村上に感謝の気持ちを示し、改めて近畿地区の力を確認した。

 稲垣は今回の優勝で弾みをつけて、次走の8月12日からの名古屋オールスターで今度は16年の寬仁親王牌以来となる2度目のタイトル獲りに臨む。

本吉慶司記者

2020年8月2日 16時53分

開催情報

ページトップへ