好スタートを切った峰重祐之介 ~奈良ミッドナイト~

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峰重祐之介
タテ脚のキレが目立つ
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枠元一葵
勢いを駆って特班といくか
チャレンジでは枠元一葵が特班を目指す

 2月25日からの奈良ミッドナイトは、実力横一線で狙いは絞りにくいが、降級して3場所で2Vと会心のスタートダッシュに成功した峰重祐之介を本命視。中四国スジの機動型は手薄な一戦だが、西同士で新鋭の阿部将大を目標にできれば言うことない。また、連係が叶わなくても前々好位狙いを基本に、自力自在戦は峰重の持ち味の一つなだけに、混戦必至のシリーズなら実力を存分に発揮しよう。
 機動力を重視すれば阿部からだ。阿部は12月和歌山で1・2班戦の初Vを飾ると、その後も好成績を続けている。直近4カ月の連がらみは8割が逃げてのものでレース運びも積極的だし、ラインがしっかりすればここが本線となる。
 前期S級の石口慶多を中心視する手もある。今期初戦の1月伊東では連勝で決勝に乗っている。好機にまくり、カマシを繰り出せば、マーク有力な中井護とともに単十分。また、近畿では、1月当所ミッドナイトで優参するなど自在戦が板に付いてきた地元の田村風起に、古賀勝大、南蓮らも伏兵で警戒。
 廣田敦士、萩原操の三重コンビも軽視できない。廣田は相変わらず積極的で、最終ホーム、バックの先制回数が多い。阿部、石口を制して主導権奪取から押し切り、降級後初Vといくか。
 蓮井祐輝の差し脚もVを争うレベル。今村麟太郎か板崎佑矢が勝ち上がってくれば面白い。

 2年間のS級では負け戦の1勝級に止まった峰重だが、夏場に1カ月以上レース期間が空いてしっかり練習できた成果で前期から調子を上げてきていただけに、A級ではいきなり格の違いを存分に示している。優勝した1月別府、2月松山ミッドナイトの決勝がいずれもそうだったように3番手からでも突き抜けられるタテ脚に、捌き、コース取りと全てが一級品だ。「見てもらった通り調子はいい。戦えるコンディション。2年ぶりのA級でも違和感なく走れている」。番手戦を基本に、自分で自力自在戦もと擁して結果を出しているので信頼性は高い。

 チャレンジは、何と言っても枠元一葵に、地元の有馬雄二らの近畿勢に注目だろう。枠元は1月当所ミッドナイトから目下3連覇中。そして、この場所で完全優勝すれば2班へ特班を果たす。前期は優勝もある一方、決勝を外す場所も少なくなく粗削りな印象だったが、レースの中で冷静に自分の形に持っていけるようになって安定感を増した。元々が養成所ではT教場で鍛えられた好素材。GI覇者の市田佳寿浩氏に師事し、抜群な練習環境の下で着実に力も付けてきている。昨年の近畿地区プロ4㎞個人パーシュートを優勝している強地脚を売りにレース運びも積極的だ。「市田(佳寿浩)さんは、今でも時間があるときは練習を見てくださっています。調子もいいし、集中して思ったようなレースが出来るようになってきた。先行主体に、自分のペースで踏んでいく競走が一番だけど、勝てるなら決まり手にこだわりはない」。有馬も直前の2月大垣ミッドナイトでは小松原正の逃げを差して優勝しており、ここもVチャンス。枠元の特班に期待だが、両者で決着が有力だろう。また、近畿では自在戦で好成績を続けている井上将志の動向も気になる。
 他地区では、長屋秀明、中村翔平が同期の特班阻止に燃える。特に長屋は117期対決を制してのV奪取十分。

権田浩一記者

2021年2月24日 22時10分

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