熊本コンビが圧倒 ~前橋ミッドナイト~
3月29日からの前橋ミッドナイトは熊本コンビがあまりに強力。本命は乗っている野口大誠だ。昨年後期も手堅く優出していが、優勝は一度もなかった。それが今年に入って1月松山で約3年ぶりのVを3連勝でゲットすると、その後は怒涛のVラッシュ。2月小倉ミッドナイトでの特進こそならなかったものの、直前の3月高知までに4Vを飾っている。まして、今回は同県の後輩・松本秀之介がいるので、死角はなさそう。その松本も直近4カ月の勝率は実に8割超。持ち味のスピードを生かした仕掛けで、野口とゴール前勝負を演じる。
他勢は厳しいが、石川裕二が魅力的。降級の今期は3月取手で地元優勝を飾るなど安定した成績を残している。しかも今回は同県の小林申太や幸田望夢と目標がそろっている。
栗本尚宗、遠藤勝行の南関コンビや、スジの機動型は手薄でも土井勲と櫻井太士の岡山勢も混戦なら見逃せない。
今期はいきなりの失格でスタートした野口だったが、これで“火がつきました。楽してS級に上がろうという気持ちがあったけど、あの失格でもっと真剣にやらないとダメだなって。それからすぐに結果が出ました”と目の色が変わった。その後のVラッシュは見事というしかない。2月小倉ミッドナイトでの特別昇級は果たせなかったが、その後も連続優勝と好調を保って勢いは増すばかりだ。熊本は若手の台頭が著しく番手を回るケースが増えてきており、今回も松本との連係になるのは必至。両者の9月防府以来で、この時は準決、決勝と松本のまくりを差せず野口は2着だったが、松本は最近長い距離を踏むことを心掛けているし、対して野口は上がっているので今回は差し切ってみせる。
チャレンジは好メンバーがそろったが、上川直紀、梁島邦友の機動型に、神山尚の栃茨勢がV争いをリードする。本命の上川は直近の3月平塚で通算4V目をゲット。昨年末に落車しているが大事には至らず、“落車したけど、調子は戻ってます”と尻上がりに調子を上げて行っており、今期に入ってからは確定板を外していない。自転車競技の名門大学出身の上川のセールスポイントは何と言ってもダッシュ力。カマシ、まくりが得意だが、課題の地脚も着実に付いていっている。当所は昨年9月に走った時は初の短走路戦に対応できず未勝利に終わる悔しい結果だった。経験を積んで今回はリベンジ戦。菅田謙仁、木田有隆の曲者北勢や緒方慎太朗、さらに同期の戸邉捺希らライバルを一蹴して成長した姿を披露する。
2021年3月28日 21時56分
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選手詳細データ
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野口大誠 選手熊本・105期
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上川直紀 選手栃木・117期