第72回高松宮記念杯が明日開幕 ~岸和田競輪場~

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古性優作
闘志を前面に押し出して強敵に挑む
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稲川翔
第65回覇者が2度目の大会制覇へ牙を研ぐ
伝統の〝東西対抗戦〟

 第72回高松宮記念杯が6月17日(木)に幕を開ける。決戦の地・岸和田競輪場は、19年7月から2年近くに渡る大規模改修工事が行われ、リニューアルしたバンクで熱戦が繰り広げられる。勝ち上がりのトーナメントは3日目の準決勝まで東日本地区と西日本地区に分かれて戦う伝統の東西対抗戦。普段とは違ったメンバー構成で、同地区と言えども別線も辞さない覚悟で意地とプライドがぶつかりあう開催だ。

 誰よりも気持ちが入っているのは古性優作(大阪・100期)と稲川翔(大阪・90期)の地元両エース。初日特選から早くも連係し、ともに準決勝進出が決定する2日目『白虎賞』への権利取りに燃えている。
 
 古性は松浦悠士(広島・98期)との近況の戦いを交えながら、勝負の一手を探る。リニューアルにより変わったバンクコンディションも丁寧に教えてくれた。
 「もともと軽かった気もするんですけど、風向きが今までと違いますね。前まではホームが向かいでバックが向かっていることが多かったと思うんですけど、1センターと3コーナーの特別観覧席が撤去されたので風の抜ける道ができた。一日単位とかじゃなく、毎レース、いや毎分くらいの感じで風向きが変わるようになりましたね。だから前のレースの風とかコンディションが参考にならない。その場その場で見極めないと厳しいでしょうね。バンク自体は軽いので走りやすいですけど、大きく変わった点はそこだと思います。最近、松浦さんと戦うときは自分が泳がされて逃げる感じになってまくられていますね。でもそれは自分の中では最悪とは思っていない。ペース配分だったり踏む距離を工夫できればって思っているので。後ろは翔さんなので、自分が逃げる展開になったときはずっと追い風になることを願って走りますよ(笑)でも本当に先行を含めてなんでもやるつもり。出力もスピードも上がってきているので。今回は〝一番いい景色〟を見に来た。一戦、一戦が勝負ですけど、そこ(頂点)を目指して」

 稲川は29日ぶりの実戦となるが表情は明るい。地元の大一番にしっかりと戦闘態勢を整えた。
 「落車の怪我は右半身の打撲と擦過傷でした。思ったより影響はなさそうだったんですけど、大事を取って一本休んで、ここに向けてやれることは全てやってきました。新しい岸和田でのG1。嫌でも気持ちは入りますからね。古性に任せて頑張ります」

 初日特選は中国SSコンビが相手となるが、怯むことは一切ない。白虎賞への勝ち上がり権利は4着以内。信頼できるラインの厚みと地元の意地で強敵に挑む。

細川和輝記者

2021年6月16日 17時47分

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