大槻寛徳が単騎で高配当を演出 ~京王閣競輪~

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大槻寛徳
鮮やかな強襲劇を披露した
俊敏に内を付いて突き抜けた

 お正月恒例の京王閣F1は、1月2日(火)に2日目が行われた。S級準決勝11レースは、単騎戦だった大槻寛徳(宮城・85期)が、鮮やかなイン強襲で1着をつかんだ。

 初手は関東勢の後ろで3番手からレースを進めた大槻は、野口裕史の番手に寺沼拓摩が飛びつく混戦レースを、じっと脚をためて勝機をうかがった。最終3コーナー手前から、空いた内をスルスルと抜けていくと、インから先頭に躍り出て見事に1着。単騎戦ながら、展開を読み抜く頭脳プレーが光った。

 「展開が読めてましたね。俺が野口君ラインの3番手にいても、どちらにしろ寺沼君は番手をさばいてくるだろうと思った。それなら最初から寺沼君のラインの3番手にいて、番手に飛び付いてもらおうと。内が空かなくても、突っこんでいく準備はできてましたね」

 単騎戦を決意したのも、1着を狙うため。シビアな勝ち上がりをクリアはしたが、南関勢への義理を通したい気持ちもあったと言う。

 「野口君にも、福田(知也)君にも世話になってるから、彼らの3番手を回らなかったっていうのはちょっと葛藤があった。初日が3着だったし、勝ち上がりの権利を取るには1着を狙わないといけなかった。南関の3番手だと、福田君が野口君を残しにいくだろうし、そこに続いて3着は取れても勝ち上がりの権利は取れない。そこは申し訳なかった」

 決勝戦は、野口の後位を竹内智彦と共に固めて3番手を回る。今度は義理を通した上で、3番手からの強襲コースを探す。

熊谷洋祐記者

2024年1月2日 21時45分

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