村上義弘さんがトークショー ~奈良競輪場~
グランプリを生で観戦
奈良競輪場で開催されている開設72周年記念「春日賞争覇戦(G3)」は、2月4日に3日目を迎えた。場内のステージでは昨年10月に28年間の現役生活にピリオドを打った村上義弘さん(京都。73期、引退)のトークショーが行われた。
「みなさん、ごぶさたしています。ずっと家でゆっくりしていました。自転車は見るのもイヤです(笑)。ずっと一生懸命走ってきて、やめた瞬間から離れたくなりました」と、ステージに上がった村上さんは、引退してからのこの4カ月間を振り返った。
そうは言ってもやはり、村上は村上。ライフワークであった競輪から縁を切ることは簡単ではない。「完全プライベート」というように、昨年末に平塚で行われたグランプリを“お忍び”で観戦したことを告白した。
「ファンのみなさんの思いをすごく感じました。あれを見られて良かったなと。あの2人(脇本雄太、古性優作)を見たくて行ったんですけど、気持ち的にはしっかり俺が3番手を固めてやろうと。そして最後は外を踏んでアタマまでっていう気持ちでした(笑)」
12、16年に次ぐ3度目のグランプリ制覇は幻も、金網の外での観戦で心を揺さぶられるものがあった。
「いかに選手にとって声援が力になっていたか。その声援が欲しくて命をかけて頑張ってた。昨年まで28年間、最初から最後まで全力で取り組むことができたのは、みなさんのおかげです。いい競輪人生を送ることができました。ありがとうございました」
集まった多くのファンから、村上さんのあいさつにたくさんの拍手が送られた。