不撓不屈・ボスの自転車人生

不撓不屈・ボスの自転車人生

後閑 信一 後閑 信一 ごかん しんいち 元競輪選手  平成2年4月に65期生としてデビュー。落車による大ケガや数々の困難を不撓不屈の精神で克服。第46回競輪祭、第15回寛仁親王牌、第56回オールスターとG1で3V。面倒見いい親分肌と風貌から〝ボス″と称された。平成30年1月引退。通算成績は2158戦551勝、2着311回、3着255回。

第32回 中途半端に終った沖縄国体  2018年9月29日

 高校2年生の沖縄国体も非常に思い出深いものになりました。初めての飛行機では雲の上を見て感激!そして初めての沖縄県上陸!ガキだった俺は、大会よりも沖縄に来たことだけで感動で舞い上がっていました。そして脚のぶっとい石川県・小嶋敬二選手が気になって仕方ありません。
 沖縄の気候はギラギラの太陽です。でも湿度はなくカラッとしていて日陰は涼しく過ごしやすい。俺は何てったって日本一暑い群馬県生まれなので猛暑には慣れています。群馬県は暑いプラス湿気でジメジメ感がもの凄い。なんて快適な夏なんだ!とテンションも高まりすっかり旅行気分です。小嶋敬二選手の走りと、来年、3年生になった時に戦う相手のチェックが出来ればくらいに思っていたので、沖縄国体は千mTT5位くらいで何とも中途半端に終わりました。函館インハイでの有坂直樹選手を見て、俺も来年はスプリントに出ると決めていたので、沖縄国体は殆どが他の出場選手の使役と夜の沖縄繁華街のパトロールでした。
 話は戻り、気になる小嶋敬二選手はやはり注目を集め、千mTT優勝!しかも他を圧倒しての優勝!正直あんな桁外れな自転車選手を見たことがなかったので、競輪選手を目指していた俺は「もし小嶋敬二選手が競輪選手になったとしたら、勝ちっぱなしになるのではないか?」と楽しみな反面、近い将来必ず一緒に走る事を思い浮かべたら不安がよぎりました。沖縄国体でも上には上がいる!と全国の壁の高さをまたもや見せつけられた貴重な大会となりました。

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