• 松戸競輪場8/11〜8/15

オールスター競輪

新田祐がファン投票1位に応える

新田祐大

新田祐大

浅井康太

浅井康太

平原康多

平原康多

村上義弘

村上義弘

近藤隆司

近藤隆司

  •  被災地支援競輪第59回オールスター競輪(G1)が8月11日~15日の5日間、松戸競輪場で開催される。ファン投票で選ばれたスター選手が松戸燦燦バンクを舞台にスピードバトルを繰り広げる。なお、シリーズ2日目の9Rにガールズケイリンコレクション松戸ステージが単発レースで争われる。

  • レース展望を読む

インタビュー

  • 新田
  • 祐大
  • 信頼を受け、初の1位

  •  「耐え切れなかった。頭では大丈夫と思ってたけど…」
     チームを立ち上げた競技と本業による過密スケジュールが尾を引いて、サマーナイトフェスティバルでは今年初めて決勝進出を逃した。しかしながら、2月の全日本選抜で渡邉一成を初戴冠へ導くと、6月にはまくりで高松宮記念杯を制し自らもグランプリ出場を決めた。
     「(今年は)自信を持っていけているっていうのがあると思う。その前の年から絶対に勝ちたいっていう気持ちでやってきているし、それを引き続き持ち続けたい」
     ケタ違いの爆発力を武器に、その安定感はいまや輪界ナンバーワン。高松宮記念杯も絶好調とはいえないなかでの優勝だった。
     「あの時もデキはそこまで良くなかった。だから、目標も決勝進出だったんですよ」
     状態に関係なく結果で応え続ける新田を多くのファンが支持。今年は初めてファン投票1位の座に輝いた。
     「もうオールスターまで競技はない。1位とは思ってなかったしうれしい。マイナスになることはないんで、しっかり期待に応えられるよう仕上げていきたい」

  • 神山
  • 雄一郎
  • 大会との相性は抜群

  •  「手応えとしてもイマイチだった」と話す6月高松宮記念杯では二次予選で失格の憂き目にもあった。前半戦を終了した段階で今年のビッグ優出はゼロ。それでも序盤のスランプを脱し、神山は着実に戦える態勢を整えようとしている。
     「リズムを取り戻せるように」。そう前検日に話していた7月小松島記念では初日特選で小松崎大地の逃げに乗って快勝。決勝戦でも10秒9でまくった平原康多にきっちり食い下がった。「あれは無理ですね。でも、とりあえずついて行けたし、差し込めた。状態は上がってる」。平原の強さに舌を巻いたが、神山自身も連日、平原と連係したことで感覚や手応えをつかんだはずだ。
     成績だけでいうならここ数年の神山は後半戦に強い。昨年はオールスターがG1初優出、一昨年もオールスター、競輪祭の連続優出でSS返り咲きを決めた。「また頑張るだけ。毎回、課題があるし、それをクリアして」。ここへ来て平原、武田豊も復調気配。2年連続準優勝、過去5Vと誰よりも実績を残してきた大会で今年も輝きを放つ。

  • 山崎
  • 芳仁
  • 3度目のAS制覇へ

  •  今年4回目のG1となった高松宮記念杯。そこで見事優出を果たし、前半戦の悪い流れを断ち切ったかと思われたが、続くサマーナイトでは準決勝で敗退と悔しい結果に。山崎は置かれた現状を真摯に受け止める。
     「宮杯は後輩が頑張ってくれたおかげなので。リズムも悪いし、力が落ちている。サマーナイトは1着もないし、見せ場もなく終わってしまいましたね。今は我慢です」
     それでも、山崎の走りは常に観客を魅了する。今年はファン投票9位でドリームレースからのスタート。お客さんの期待を背に受けて力の限り戦う。
     「脚がないことには勝てないので、練習だけはしっかりして。最近は番手戦も多くなってきているので、対応していかないと。新田(祐大)君にも付け切らないといけないですね。(サマーナイト、弥彦記念の)間、間で調整します」
     山崎の前にまた壁が立ちはだかる。しかし、常に進化を続けてきた男は、この逆境もプラスに変えてくれるだろう。心技体を整えて、3度目のオールスター制覇に挑む。

  • 浅井
  • 康太
  • 常に王者の自覚を持つ

  •  今年は第3戦の静岡ダービーまでG1優出はなかったが、ここにきて一気の猛チャージ。高松宮記念杯の決勝は内容に不満が残ったものの3着で表彰台入りを果たすと、福井記念、サマーナイトと連覇を達成。G1Vは完全に射程に入っている。
     「体調を崩したのもあって宮杯のあとは長めに休んで。当面の目標はオールスターだったけど、下半期1発目の福井から上げていけた。あとは、そこから自力で戦える脚を作って戻していくことですね。競走を走ることで強くなると思うし、1戦1戦しっかり集中して走ることが大事なので。自転車とのバランスも徐々に良くなってきてます」
     実戦をこなし、臨戦態勢は整った。大舞台で再び、グランプリ王者の走りを見せ付けよう。
     「夏は嫌いだけど成績は良いし、夏にタイトルを獲っているので。レースは展開だし、早めの仕掛けになるときや、まくり追い込みになることもある。でも、その中でいつ何時でも自分のレースをすることが大事だし王者としてのレースをしないといけない。その積み重ねがG1優勝、グランプリへと繋がると思う」

  • 武田
  • 豊樹
  • 感覚は取り戻しつつある

  •  長いスランプからようやく脱出。その矢先に起きたアクシデントだった。高松宮記念杯準決勝で落車。1カ月近い欠場を余儀なくされたが、落車前に取り戻しつつあった感覚は失ってなかった。復帰戦のサマーナイトフェスティバルで準優勝。惜しくも優勝はならなかったが「自信になった」と笑顔を見せた。
     「落車のダメージはあったけど、落車の前からそろそろ出てきてるなって感じはあったので。もうひと息、ふた息だけど、あとは時間があればできるかな」
     落車直後は「欠場かな」と思っていたサマーナイトで予想以上の走りができたことは武田にとって大きな精神的アドバンテージになったはず。「ファン投票で選ばれたオールスター。悔いのないように臨みたい」。本番に向け、モチベーションは高まるばかりだ。
     函館記念のあとは「スケート時代に行ってた。気持ち的にも大切にしたい場所」と話す長野県で合宿に入る。あとは自力での感覚をどれだけ取り戻せるか。後半戦の巻き返しはそこを抜きには語れない。

  • 石井
  • 秀治
  • 誰も行けない領域に

  •  6月西武園の準決勝でゴール後に落車すると、続く高松宮記念杯でまたしても落車。予想外の怪我と向き合いながらの調整となった。しかし、五輪組が抜けて2年連続のオリオン賞を獲得。この有利を最大限に生かしていきたい。
     「繰り上がりとはいえ、オリオン賞に乗れたのは大きいですね。怪我は肺気胸と打撲でまだ痛みはあるけど治していけば大丈夫だし、練習でも競走でもパワーは出てるので。競走になれば闘争心だけは負けないので」
     福井記念では怪我で満身創痍ながら決勝進出。しかし、サマーナイトは一転して664着と見せ場なく大敗。最終日は逃げた稲垣裕之を相手に手も足も出ず。逆にこれで石井の闘争心に火がついた。
     「(稲垣が)最後にタレると思ったけど全くだった。ワンチャンス行くところあったんだけど。上で戦うにはちょっと対策を練らないとダメだね。さらに技術を磨かないと。僕は筋肉で走ってはいないので、技術をもっと高めていきたい。トレーニングで匠の域に。誰にも行くことができない領域にまで」

  • 村上
  • 義弘
  • 多くの思いに応える走りを

  •  新田祐大と4場所連続での顔合わせとなった6月の久留米記念は1115着。
     「宮杯後ですけど、ハイレベルなレースで自分に足りない部分が見えた。セッティングとフォームを見直したきた」
     無傷の3連勝で優出。単騎となった2日目の優秀では、後続の餌食になることを恐れず、最終ホームから踏み込んで新田らを粉砕。村上らしさが光る走りだった。
     「もつ、もたないは結果論。あのタイミングでしっかり思い切ったレースができるのが、自分のセールスポイントだと思っている。自分の判断力を信じて走りました。どんなメンバーでも後方にならないで、勝負権のある位置を回るのがポリシーなんで」
     同じく単騎だった高松宮記念杯の決勝では4着に敗れたが、久留米ではしっかりと結果を残した。直面するさまざまな課題に逃げることなく向き合いながら、小松島記念、サマーナイトフェスティバルを経て、今年もドリームレースの舞台に立つ。
     「自分のなにが評価されているのか」と、自問自答する村上が、バンクでその答えをファンに披露する。

  • 深谷
  • 知広
  • 最高の状態で大舞台へ

  •  3月名古屋、5月静岡のダービーを優出し、着実に本来の動きを取り戻しつつあった深谷。しかし、完全復活を期待された宮杯では直前の合宿で落車、さらにぎっくり腰の影響もあって優出すら叶わなかった。
     「直前に思うような練習ができなくて不安だったけど、走るからにはと頑張りました。でも、やっぱり勝ち上がりの段階では(練習不足が)出ましたね」
     しかし、「今後もオールスター、地元記念とあるので手応えをつかんで帰りたい」と臨んだサマーナイトでは、準決で新田祐大を破り優出。決勝はシンガリ負けに終わるも、傾きかけた流れを再度引き寄せた。
     「(決勝は)2周半から2周で脚を使ってしまった。あそこ、もっと冷静にいければよかった。でも、これで練習の内容も見えてくると思うので、しっかり練習します」
     不安材料だったケガも良化に向かい準備は整った。「夏場にいつも調子が上がるんですけど、ピークはもう少し先になる」と語ったサマーナイトから約1カ月。最高の状態でオールスターを迎え、今度こそ完全復活を高々と宣言しよう。

  • 近藤
  • 隆司
  • あらゆる対策を講じる

  •  昨年はオープニングレースの1番車に推されながらも9着で早々と戦線離脱。その悔しさを晴らすべく、「今年こそは」と今から意気込む。
     「去年はやってしまいましたからね。オールスターを目標に、ここ2、3カ月で色々と試しました。ギアは(3.)77を使ってたけど85、92と上げました。軽いのも良いんだけど、早坂(秀悟)や(竹内)雄作とかが相手だと厳しいので。そこに番手が浅井とか、金子(貴志)さんとなったら到底太刀打ちできない。ダッシュがない分92は重たく感じるけど、体を変えていけばいいと。規制前はもともと92を踏んでたし」
     また、目先の結果にこだわることなく、「逃げ数を増やせば相手がまくり屋になるし、バックを増やしていけばラインも3車になって自分に有利になる。難しい面もあったけど、決まり手も変えていきました」と先を見据え、競走スタイルにも変化をつけた。あらゆる対策講じて準備は万端だ。
     「持久力勝負はできているし、あとはスピードを上げて。先行、まくりと決めずに、詰まったときに思い切って仕掛けていきたい」

  • 平原
  • 康多
  • ファンの支持に結果で応える

  •  7月小松島記念で1年ぶりの優勝。今年前半戦のうっ憤を晴らすと同時に後半戦の好スタートを決めた。「思うところでしっかり仕掛ける。思うように自転車も進むようになったし、自信を持ってレースに臨めてる」。3月名古屋ダービーや5月宇都宮記念で落車した影響もなくなり、「まだ完璧ではないけど、状態としてはだいぶよくなった」。ようやく反撃態勢は整った。
     前半戦思うような走りができなくても、ファンは平原の復活を信じていた。ファン投票の結果は4位。2年連続でドリームレースに選出された。
     「自分の中ではドリームに乗れるような成績ではない。選ばれて感慨深いし、ありがたい思いで一杯です。それだけ支持されたということをしっかり受け止めてオールスターは走りたい」
     今年はすでに4度のG1戦を終えたが、まだ関東勢の優勝者はない。「やっとチャンスをつかめるところまで戻った。優勝目指して」。吉田拓矢をはじめとする新戦力の台頭もあって、地区としての盛り上がりも着実に出てきている。後半戦は平原がその関東勢を引っ張っていく。

  • 根田
  • 空史
  • 体と道具を噛み合わせる

  •  今年は2月静岡記念で連日文句なしの機動力を発揮して準Vを果たすが、その後はG戦で完敗。サマーナイトでも「調子が良いのに、成績に結びつかないですね」と794着。しかし、立ち止まることなく敗因を分析する。
     「体の反応は良いのに、それに対して自転車が追いついてこない。踏み出しで反応しないから、進み始めるまでに時間がかかって遅れてしまう。調子が良いだけに、自転車が耐え切れていないですね。ただ、フレームの問題をクリアできれば、オールスターは戦えると思います」
     大事な地元ビッグを目前に控え、体、そして道具の調整も最終段階。抜かりなく大舞台への準備を進める。
     「今回は弥彦記念があるので、合宿はいけないです。今、新しいフレームも注文していて、間に合えば弥彦記念でいろいろ試して。松戸は相性も良いし、まずは準決までいきたいですね」
     G1での優出経験こそないが、実力は上位陣に引けを取らない。地元ビッグで結果を出して、南関から輪界の大砲に進化する。

  • 稲垣
  • 裕之
  • 後半戦に向け準備万端

  •  6月のあっせん停止で高松宮記念杯出場はならなかったが、その裏で「後半戦からが勝負」と着々を準備を進め、臨戦態勢を整える。
     「1カ月体を作ってきたし、(全日本で負った鎖骨骨折の)怪我のケアもした。宮杯の最中に支部合宿に行って乗り込んで来た。後半戦に向けてしっかりと体作りができたのは大きかったですね」
     停止明けは福井記念、サマーナイト、函館記念と3場所こなし、実戦の感覚もつかみ、完璧に近い仕上がりぶりだ。
     「実戦になると思っている以上に色んな展開があったので走りながら調整して。サマーナイトの2日目のように2周半からハイペースになったし、その辺の対応力を走る度に高めていく必要があるので。あとはフレームも替えて色々と試して、函館で手応えをつかみました」
     前年の決勝は3着で表彰台入り。相性良い当所で今回、狙うはもちろんその中央。「松戸は記念も優勝してるし相性が良いので。体調も良いし、気持ちも入っている。自信を持っていきます」。今度こそ悲願の初Vだ。

ガールズケイリンコレクション

ファン投票1位は高木真

高木真備

高木真備

ページトップへ