高木真が期待に応えてⅤ
ゴール線を1着で駆け抜けると、右手を上げて喜びを爆発させた。ファン投票1位の高木が、期待に応える走りで特別レース初制覇を果たした。
「今まで一度もガッツポーズをしたことはなかったんですけど、今回は思い切りすることができました。特にコレクションの中でも、オールスターはファンのみなさんに出させてもらえるレースだと思うので、このコレクションを獲れて嬉しいです」
昨年と同じ舞台。しかし、今年は栄えある1番車での選出に「走りで恩返しをしたい」と決意を胸に大舞台に臨んだ。その強い気持ちが高木に栄光をもたらした。
「突っ張る気持ちで出ていったのが、2番手に入るのにつながったと思います。2番手に入ってからは落ち着いて運べましたね。後ろから(児玉、梶田が)きたのが見えて、出て行くしかないと。ゴール線までは、いつ後ろから良い勢いでくるかわからなかったので、しっかり踏むことに集中していました」
今回の賞金で年末のグランプリ出場がほぼ確定。さらなる高みを目指して、進化の歩みは止めない。
「今まで通り積極的なレースをしつつも、これからはまくりとかも沢山やっていきたい。進化した姿を見てもらいたいですね。これでたぶん年末のグランプリに出場できると思うので。初めてのグランプリになるんですけど、今回の結果を自信にして、また優勝を目指して頑張りたいです」
児玉は高木をマークする形で2着。打鐘での判断が勝敗をわけた。
「(赤板の1センターから上昇したが)ジャンが鳴って(3番手に)引いてしまいました。あそこで前に出ていれば。遠慮がちだったし、そこが敗因です」
2コーナーからまくった梶田は外から迫るも、届かず3着。仕掛け所を誤り悔しさを滲ませた。
「思った通りの展開にはなったけど、行くのが遅くて失敗してしまいました。33だと(仕掛ける所は)もう少し早くですよね。400だったら届いていたかもしれないけど…」
逃げた奥井は4着。「毎回、毎回力不足で成長できていない」とがっくり肩を落とした。
「出切ってからは自分のペースでしたけど、碧衣ちゃんを意識し過ぎてしまいました。33だし、これで負けているので、ただ実力がない。400じゃとても逃げ切れないですね。いつになったら勝てるのでしょうか」