小林優が大会連覇
現在のガールズケイリンをリードする7選手が顔をそろえた決勝戦でも小林優の存在感は際立っていた。決勝戦のテーマは「思い切り」。内に差し込みヒヤリとした予選2の反省を踏まえ、しっかりと外を踏むことだけをイメージしてレースに臨んでいた。
仕掛けたのは最終2コーナー。「ここって決めていた」。奥井、加瀬の主導権争いに決着がつくやいなや、迷わず車を持ち出した。
対戦したガールズ選手、そして男子選手からも思わず「強い」の言葉がもれる圧巻の走り。大会連覇を達成しても「GPも獲って全冠制覇というのを目標にしているので、まだまだ満足はできない」と言い切る。
「(そのためには)全体的な底上げが一番ですけど、トップスピードをもっと上げることと持久力をもっと伸ばすことが自分に必要なだと思ってます。もちろん上がりタイムも必要なので、トップスピードや持久力を上げていって上がりタイム11秒5を最後出したいと思います」
年間グランドスラム、そして上がりタイムの自己ベスト更新。2つの目標を胸に小林優は年末まで白星ラッシュを続ける。
周回中から小林優を追走し、まくりにもきっちり続いた小林莉だったが逆転はならず。
「脚を使わずついていけたし、感じ的にはアタマだと思ったけど、これが強さか~。でも前回は優香の後ろで3コーナーで千切れた。ちょっとずつレベルアップできてますね」
山原はじっと脚をためる作戦だった。
「決勝は小林優選手の近くと思ってました。小林莉さんの1車はさんでも、そこでいいと。やっぱり強かったですね。全然縮まらなかった」
奥井はまたしても小林優に力負け。悔しそうにレースを振り返る。
「自分の思いどおりのレース。あれで完敗なんで弱いだけ。3日間、しっかり走れる体力が必要ですね。今日は悔しいのひと言です」
悔しい気持ちは梶田も同じだ。勝負どころで反応が遅れ、着外に沈んだ。
「行けるかなと思ったら小林優さんが来てた。今回の決勝に関しては何もできなかったので、次はすぐに出て1着を目指したい。脚があまって(の結果)なので、とても悔しいです」
6着の石井は「メンバーの脚が上がってる感じ。自分も上がっていかないと」。打倒、小林優へ今後の課題を口にした。