山原さくらが待望の初制覇
山原がガールズコレクション5度目の挑戦で、ようやく栄冠をつかんだ。レースは先行した奥井の後位にすんなり収まる絶好の流れ。最終2センターで車を外に持ち出すと、自分の力を信じてペダルを懸命に踏み込んだ。
「こんな大きなレースなのにスタートで4番手を取れるとは思ってなかったし、それが大きかったですね。7番手だったら打鐘で自分から動いて斬ろうと思ってましたから。動く人が後ろにいて、奥井さんが来たときに誰も付いてなかった。石井(貴)さんに粘られると思ったんですけど、勝負にいきました。まさかすんなり入れるとは思わなかったです。後ろから絶対に来ると思っていたので仕掛けて行ったけど、そのときに(落車の)音が聞こえました。奥井さんは捕らえられる手応えがありましたね」
デビュー4年目。これまで大舞台で本来の力を発揮できなかったが、その失敗から学び成長を遂げた。
「今まで大きなレースで結果が悪かったんですけど、その経験があったから前々に攻めることができました。4年目にして、やっと獲ることができて本当にうれしい。今はどんどん強くて若い子が毎年、出てきますからね。安定した成績を残せるように。グランプリを目指して頑張ります」
絶妙のペース配分で逃げた奥井は惜しくも2着。さすがに悔しさを隠せない。
「悔しいですね。まくらせない気持ちで行ったんですけど。ホームで緩めると児玉さんが来ると思ったので、思い切り行きました。今まで(小林)優香さんにまくられてきたので、2コーナーからの踏み直しを意識して練習してきました。そういう気持ちで2コーナーから踏み直せたし、自分のレースはできたけど、最後は簡単に抜かれた。全部、思うように動けたんですが、逆にそういうレースをして勝てなかったのが悔しい。先行で勝つためにはまだまだ足りないですね。でも、やってきたことが形になったと思うし、次につながるかなと思います」
児玉は最終バック4番手から外をしぶとく踏み続けて3着に入った。
「緊張はしなかったんですが、何か思うように踏めなかったですね。奥井さんが打鐘からホームでペースを上げてなかったし、思い切ってカマせば良かったですね。ずっと迷ってました。こういう高いレベルになると、ひとつひとつの動きが早いし、思うようにいかない。勉強になりました」