• 久留米競輪場開設67周年記念第99回中野カップレース6/25〜6/28

後記 GⅢ 久留米 06/25

守澤太が記念を初制覇

守澤太志

守澤太志

 2新田祐大選手の後ろから、俊敏にコースを突いた4守澤太志選手が嬉しい記念初Ⅴ。ゴール後はラインを組んだ新田選手に祝福され、笑顔がこぼれる。

 14年岐阜以来、2度目の記念優出。「獲れるとはまったく思っていなかった」と語る守澤だが、一瞬のチャンスをモノにして、初の記念Ⅴを手にした。
 「まさかですね。正直、実感はわいていないです。今日は前を取って行けるところからっていう感じでした。新田ならどこからでも行けると思っていて、あとは自分が付いていければと。でも、ちぎれてしまって、新田が外にいったので、とりあえず内にいこうと」
 今シリーズは白星こそないが、初日は自力で勝ち上がり。優秀では別線となった新田をブロックするなど、持ち味の自在脚を見せた。さらに決勝では、「まさか空くとは思っていなかったです」と、目の前に空いたコースを見逃さずⅤ。自力だけではなく、今後増えてくる番手からの競走も「内を見る癖がつきました」と実戦でさらに進化させた。
 「番手に回ることも多くなってきているので、やることをやらないとと思って。でも、目標がないときは自力でやろうと思っています。自力がなくなったら新田とかに付いていけないですし。(出場を確定させた)競輪祭というよりは、まず新田に付いて行くこと。そして、また(記念優勝を)獲れるように頑張ります」
 強力北勢に、また新たな記念勝者が誕生。勢いそのままに、次走の小松島記念でも暴れまわる。
 「悔しいですね」と語るのは坂本。地元記念連覇まであと一歩と迫ったが、惜しくも2着で悲願叶わず。
 「ベストは尽くしたので。VTRを見たけど(空けないで)降りていたら新田に踏み負けていました。そう判断して膨れたので。守澤のデキが良かったし、仕方ないですね。みんなそれぞれ仕事ができたと思います」
 3着の園田は、開口一番「俺のせいですね」と、レースを振り返った。
 「村上さんが構えていたので、(来るのは)わかっていました。(飛ばされた後は)木暮だけには仕事をさせないようにと。そしたら、守澤のスピードが違ったので、対処できなかったです」
 新田は力勝負を挑むも4着。悔しさを滲ませながらも、「同級生の守澤が優勝できて良かった」と仲間を祝福する。
 「仕掛けたタイミングはバッチリでした。良い勢いでいけたので、結果に結びつけばいいなと。(守澤が優勝して)これでさらに北日本のメンバーが強くなっていくと思う。(僕は)今回の修正点を見つけて次へ」
 村上の後ろに収まった松岡は、徳永との連結を外したが最終ホームから発進。バックを先頭で通過するも、最後は力尽きて7着。
 「あそこ(最終ホーム)しかないと思って。新田も、村上さんもくるだろうし。判断は大丈夫だと思うけど、最後はタレてしまった。ちょっと力んでしまったし、脚がなかったですね」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 古閑良介

 号砲と同時に北日本両者が飛び出し、初手は新田―守澤が前団、中団に古性―村上の近畿コンビ、単騎の木暮が続き、徳永―松岡―坂本―園田の九州カルテットが後ろ攻めで周回を重ねる。
 赤板前4角から徳永がアタック。古性も合わせて動き、両者で激しいモガき合いに。すると、松岡は徳永を追わず村上後位に降りる。先行争いは打鐘2センターで古性に軍配も、松岡が最終ホーム前からスパート。松岡が1センターで出切ると、村上は園田を退かし坂本後位へ切り替え3番手。一方、後方で戦況を見極めていた新田は2角からまくっていく。バックから合わせて村上もまくり、坂本も番手発進。村上、新田を行かせまいと坂本が自ら外に振ると、新田追走から内に斬り込んだ守澤がこの空いたコースを俊敏に突く。直線手前で先頭に躍り出た守澤は、坂本の追撃を押さえて記念初優勝。

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