守澤太が記念を初制覇
14年岐阜以来、2度目の記念優出。「獲れるとはまったく思っていなかった」と語る守澤だが、一瞬のチャンスをモノにして、初の記念Ⅴを手にした。
「まさかですね。正直、実感はわいていないです。今日は前を取って行けるところからっていう感じでした。新田ならどこからでも行けると思っていて、あとは自分が付いていければと。でも、ちぎれてしまって、新田が外にいったので、とりあえず内にいこうと」
今シリーズは白星こそないが、初日は自力で勝ち上がり。優秀では別線となった新田をブロックするなど、持ち味の自在脚を見せた。さらに決勝では、「まさか空くとは思っていなかったです」と、目の前に空いたコースを見逃さずⅤ。自力だけではなく、今後増えてくる番手からの競走も「内を見る癖がつきました」と実戦でさらに進化させた。
「番手に回ることも多くなってきているので、やることをやらないとと思って。でも、目標がないときは自力でやろうと思っています。自力がなくなったら新田とかに付いていけないですし。(出場を確定させた)競輪祭というよりは、まず新田に付いて行くこと。そして、また(記念優勝を)獲れるように頑張ります」
強力北勢に、また新たな記念勝者が誕生。勢いそのままに、次走の小松島記念でも暴れまわる。
「悔しいですね」と語るのは坂本。地元記念連覇まであと一歩と迫ったが、惜しくも2着で悲願叶わず。
「ベストは尽くしたので。VTRを見たけど(空けないで)降りていたら新田に踏み負けていました。そう判断して膨れたので。守澤のデキが良かったし、仕方ないですね。みんなそれぞれ仕事ができたと思います」
3着の園田は、開口一番「俺のせいですね」と、レースを振り返った。
「村上さんが構えていたので、(来るのは)わかっていました。(飛ばされた後は)木暮だけには仕事をさせないようにと。そしたら、守澤のスピードが違ったので、対処できなかったです」
新田は力勝負を挑むも4着。悔しさを滲ませながらも、「同級生の守澤が優勝できて良かった」と仲間を祝福する。
「仕掛けたタイミングはバッチリでした。良い勢いでいけたので、結果に結びつけばいいなと。(守澤が優勝して)これでさらに北日本のメンバーが強くなっていくと思う。(僕は)今回の修正点を見つけて次へ」
村上の後ろに収まった松岡は、徳永との連結を外したが最終ホームから発進。バックを先頭で通過するも、最後は力尽きて7着。
「あそこ(最終ホーム)しかないと思って。新田も、村上さんもくるだろうし。判断は大丈夫だと思うけど、最後はタレてしまった。ちょっと力んでしまったし、脚がなかったですね」