• 別府競輪場開設66周年記念別府八湯ゆけむりカップ6/2〜6/5

後記 GⅢ 別府 06/02

岡村潤が涙の初V

岡村潤

岡村潤

 強気な攻めが奏功した。8新山の番手を奪った3岡村選手がG前抜け出して記念初優勝。ゴール後はラインを組んだ千葉勢や同県の選手たちに祝福された。

 武田に三谷、そして記念初優出の新山が激突した注目のレース。雨中の激戦を制したのは岡村だった。赤板1センターから内に切り込むと、先行態勢に入った新山後位で番手勝負に出る。根本を飛ばして番手を奪うと、粘る新山をとらえて嬉しい記念初優勝を飾った。
 「今日はイメージしているとおり。新山君が駆けるか、三谷君が駆けるかどっちかだったけど、新山君が駆けたら飛びつこう。それでまくられたら仕方ないと思ってました」
 これが記念初優勝。「泣いちゃうのかと思ったけど、今のところ実感はないですね」とレース後は笑顔を見せていたが、表彰式で先月亡くなった栗原厚司のことを思い出すと、涙をこらえることはできなかった。
 「今回は栗原さんも一緒の開催だった。差せないかと思ったけど、ゴール前で押してくれたのは厚司さんだと思う」
 3年前から青島宗仁と練習をはじめ、昨年からのギア規制に合わせて体重をしぼった。半年前からはナガサワにフレームを換えるなど、全てがかみ合っての記念初優勝だ。「前でも頑張ってれば認めてくれると思うので」と話す岡村の快進撃はまだまだ続きそうだ。 2着に突っ込んだ江守は、一次予選5着で繰り上がったツキを存分に生かした。
 「今日が一番体調がよかった。(中村に)早くコースに入ってくれと思ってた。最後は空いてなかったけど、落車覚悟の突っ込みでなんとか入れてよかった。これで競輪祭にも出られますね」
 外を踏むと決めていた中村は江守に交わされ3着に。
 「外を踏めば江守さんのコースもあると思った。自分のなかでも余裕はあった。高校の先輩と潤とワンツースリーは本当に嬉しいです」
 人気の武田はまくり不発に。岡村が番手に飛びついたことで難しいレースになってしまった。
 「もうちょっとだったですね。(根本が)浮いてたし、併走で行きづらかった。まくり切りたかったけど、自力で一戦走れた。また頑張ります」
 打鐘前先行の新山も初優出、初優勝へ懸命にモガいたが、あと一歩優勝へは届かなかった。
 「全然ダメでした。もうあんなチャンスないですね。押し切れれば自信になると思ったけどダメでした」

Race Playback

レース展開3

レース経過

誘導員 : 大竹慎吾

 号砲と同時に根本が勢い良く飛び出してスタートを決める。根本が目標の新山を迎え入れて前団、中団に岡村-中村-江守、さらに武田-芦澤が続き、三谷-池田が後攻めの並びで隊列は落ち着く。
 青板周回の2コーナーから三谷が上昇。前受けの新山はすんなり車を下げ、三谷が誘導員の後位に入る。8番手まで下げた新山が赤板から踏み上げると、武田も動く。打鐘で先行態勢に入った新山だが、内をすくった岡村が後位に飛び付く。新山がペースを上げると、根本はあっさり競り負けて後退。岡村が番手を奪い、中村、江守の順で続く。後方8番手からまくり上げた三谷は武田に合わされて不発。2コーナーから仕掛けた武田も中村の外で苦しくなる。岡村が番手絶好態勢から鋭く追い込んで優勝。最終2センターで内を突いた江守が岡村に迫って2着。中村が3着に入り、南関3車で確定板を独占した。

ページトップへ