攻め口多彩な浅井康
準優勝した昨年大会から1年。浅井康太が今度はグランプリ覇者としてシリーズをリードする。今年はG1でこそ結果を残せていないが、記念3Vに勝ち星は優勝した5月平塚記念を終えた時点で24勝。昨年の34勝に早々と到達しそうな勢いだ。細かい体調の波はありながらも、しっかりとした調整力でシリーズごとに抜群の安定感と強さを見せている。昨年の準優勝を含め。別府では記念に3度参戦して一度も決勝の確定板を外していない。今度こそ初の頂点に輝くか。近藤龍徳は静岡ダービーでG1初優出を果たすなど、追い込み選手としての地位を確立しつつある。まずはまだ成し遂げていない記念の決勝進出。昨年の函館サマーナイトを制すなど、相性のいい浅井の番手なら記念初優出、初優勝も夢ではない。
今年序盤は和歌山記念の落車やインフルエンザなどで調子を落としていた武田豊樹。4月高知記念の準決勝が今年初勝利と時間はかかったが、5月平塚記念でも2勝を挙げるなど徐々に調子を戻している。今シリーズも矢口啓一郎に鈴木竜士、そして芦澤大輔と前後に援軍は豊富。ラインの力を結集して今年初の記念優勝を目指す。目標豊富な芦澤にもチャンスのあるシリーズ。前の自力選手をしっかり援護しながら、最後は鋭い差し脚を伸ばす。
山崎芳仁が欠場となり、北日本勢は戦力ダウンとなったが、その分、107回生ルーキーの新山響平をはじめ、櫻井正孝、根本哲吏など若手が奮起しよう。また、G戦線で常連の安部貴之、高橋陽介も上位進出を狙う。
4月川崎で涙の記念初優勝。5月には静岡ダービーで優出した稲川翔だが、5月全プロ記念でまたしても落車の憂き目に。怪我は幸い軽傷で済んだ様子だが、当所は大事をとって欠場となった。しかし、近畿勢は三谷竜生、佐川翔吾と近畿には頼もしい機動型がそろっている。名古屋ダービーのG1初優出で自信を深めた三谷はそろそろ記念優勝の期待も高まる近況の走りっぷり。昨年大会で3143着と健闘した佐川も活躍が期待できそうだ。
大塚健一郎にとっては喉から手が出るほど欲しい地元記念。昨年はシリーズ2度の落車で途中欠場となっただけに、今年にかける思いはより強いだろう。5月静岡ダービーで3連対と状態は上向き。菅原晃、小川勇介との連係から今年こそ決めるか。
海老根恵太、小倉竜二も争覇級の実力者。海老根にとって別府は無傷で記念初優勝を飾ったゲンのいいバンク。同県の中村浩士に静岡ダービーで準決勝に勝ち上がるなどタテ攻撃好調な岡村潤の援護も心強い。