• 第12回サマーナイトフェスティバル7/16〜7/18

後記 GⅡ 川崎 07/16 ガールズケイリンフェスティバル

梶田舞が涙の大会初V

梶田舞

梶田舞

 落ち着いたレース運びで好位をキープし、直線一気の追い込みで優勝した4梶田選手。これまでの苦悩が頭をよぎり、表彰式では終始涙で目を潤ませる。

 「言葉が出ない…」。目に涙を浮かべながら、梶田は会見場の中央で記者団と向き合う。静寂のなか気持ちを落ち着かせると、1つ1つ記憶を思い起こすようにレースを振り返る。
 「スタートを取って、皆の動きを見て自力自在に動いて…。3コーナーまくりよりも2センター勝負と思って。動きを見極めて、突き抜けるように走りました。決勝のメンバーは体が大きいし、パワーもある選手だけど、それに勝てるように自分も練習を積んで走ったつもりです」
 ガールズ特別レースの優勝は一昨年のガールズグランプリ以来、約1年半ぶり。この間、怪我や体調不良に苦んだだけに、感慨にひたり幾たびも目を潤ませる。
 「去年落車、落車で成績はまとめたけど体がどんどん悪くなって。年明けにそのツケが回って不安もあって…。でも、自分を見つめ直して一歩一歩練習してきたつもりです」
 賞金を大幅に上積みし、グランプリも見えてきた。ここ一番での勝負強さが最大の持ち味。目指すは年末、2度目の頂点だ。
 「絶対にグランプリに出ることが目標。そこに立たないと日本一になれないので。そこを目指してまた一歩一歩頑張りたいです」
 児玉は絶好のチャンスをモノにできず準V。
 「奥井さんの番手に入れたのはよかったけど、そこで脚を休められなくて。付いていてすごいスピードで馬力もすごくて。だから、まくってもトロトロと行った感じになってしまいました。休めたらもっと楽にいけたと思うけど」
 中川も児玉追走から優勝も見えたが…。
 「1番良い展開でした。位置を取ってまではよかったんですけどね。最後に欲が出たというか。連日リラックスしていけたけど、今日は行けるかと思ったら力が入ってしまいました。でも今回は自信になったし、こういう場に慣れてまた次を頑張りたいです」
 「自分のレースをしてこれだから力がない」と話すのは逃げた奥井。「後ろに児玉さんがいてどう出るかと思ってたけど、自分が先に出たいと思ってたし早め行きました。今までで1番良いスピードでまくられました。児玉さんの強さを肌で感じました。合わせられる感じではなかったし。これからは打倒児玉ですね」。
 地元の尾崎は見せ場なく、「全てが中途半端。打鐘のところでインを斬ろうと思ったけどそれも。力を出し切れなかった」とガックリ。

Race Playback

レース経過

誘導員 : 福田知也

 梶田がスタートを取り、長澤、奥井、児玉、尾崎、荒牧、中川の隊列で周回を重ねる。
 赤板過ぎに2番手の長澤が動き出す。その上を奥井が押えに行くが、誘導が退避した打鐘で長澤、梶田も踏み込む。すると、奥井が再度踏み込んで最終ホームで主導権を奪取。しかし、奥井を追った児玉がすかさず襲い掛かる。2角で奥井をとらえた児玉に中川の追走。梶田が切り替えて最終バックを通過。奥井は力尽き、ロングまくりの児玉に中川、梶田。3車の勝負で直線へ。児玉が押し切り図るも、3番手にいた梶田が鋭く伸びて1着。児玉が2着に踏ん張り、中川は3着となる。

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