• 岸和田競輪場開設67周年記念岸和田キング争覇戦12/3〜12/6

後記 GⅢ 岸和田 12/03 レインボーカップ A級ファイナル

吉本哲が激戦制す

吉本哲郎

吉本哲郎

 6佐々木孝司選手の番手まくりに続いた8吉本哲郎選手が、ゴール前で内コースを伸びて優勝を飾った。表彰式では、誇らしげにポーズを決める。

 A級の精鋭達が激突した「レインボーカップ・A級ファイナル」。実力伯仲の戦いは、来期A級予定の吉本が勝負強い走りで優勝を手にした。
 「バックでは焦ったけど、(北村が)横に並んだ瞬間に、(佐々木が)いい具合に踏み込んでくれた。前のおかげですね」
 今年の春から戦法を変更。成績を急上昇させて、当レースの出場権利をつかんだ。ここも自力戦で挑むかに思われたが、「日当君の力は知っているし、自力で戦った時に完敗だった」とライバルの力を認め青森勢後位を選択。そして、最後はかつての戦法で激戦を制した。
 「作戦はスタートから違ったけど、何もいうことはなかったです。最後は抜けるとは思っていなかったですね」
 この優勝でS級行きが確定。「3着以内に入って(追加で)広島記念を走ることを目標にやってきました」と一つの山を乗り越えた。ここからまた吉本の新たな戦いが始まる。
 佐々木は吉本に交わされて2着も、勝負駆けを成功させて特別昇級を決めた。
 「踏み出しに離れないようにと思っていたけど、車間が空いてしまった。そしたら北村君が見えて、(日当が)あそこまでいってくれたし、前に踏みました。吉本君に内をいかれてしまいましたけど、ラインでワンツーが決まったし。日当君のおかげです」
 目標が不発となった鷲田は北村後位にスイッチすると、追い込んで3着に入る。
 「弟(幸司)だったら優勝してましたね(笑)。(今期)一発失格している分、入りが甘かったです。あとは吉本さんと佐々木さんの気迫ですね。その差がありました」
 合わされた北村は、懸命に踏み続けるも4着まで。
 「詰まったので、イチかバチかいこうと。最後にもうひと踏みできなかった。悔しいですね」
 「もったいなかったです」と口を開いたのは、今回が勝負駆けとなっていた山本。被って仕掛けられなかったレースを悔やむ。
 「北の4番手が一番いいと思っていて。そこが取れて、大事にいかないとと思ってしまった。詰まった時に行くべきですよね。あんなんしているようではダメですね…」
 石塚は、思惑通りにいかずシンガリ負け。
 「日当さんが内にいったのは予想外でした。でも、もともと(初手も)前を取るはずだったのに、それも取れずに。情けないです」

Race Playback

レース経過

誘導員 : 原田隆

 青板周回の3角から石塚が上昇していくが、前の山本が誘導を下ろして石塚を出させない。山本はバンクの上にあがって警戒すると、空いた内を3車で抜け出し日当が先頭へ。石塚が8番手まで下げた所で打鐘が入る。日当が腰を上げてペースアップする中、石塚はすぐに反撃に出るも車は出ず。さらに北村が2角から仕掛けて前団に迫ると、車間を詰める勢いで佐々木が3角番手まくり。ゴール前は横一線となるも、最内を踏んだ吉本がわずかに交わして優勝し、佐々木が2着。北村後位に切り替えた鷲田が3着に入る。

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