小林優が涙の復活V
昨年の後半戦は左肩の手術で表舞台から姿を消した小林が頂上決戦を制して女王の座に返り咲いた。
「この3日間、優勝することだけを考えていたので、優勝という形で終われてよかったです。怪我で走れなかった半年間は無駄ではなかったと思いたいですし、怪我があったからこの優勝があったと思いたいです。本当にうれしいですね。1年2カ月ぶりに大きな舞台に戻ってきて、成長した走りを見せられたかなって思います」
レースは打鐘過ぎの2センターから一気に動き出す。冷静に流れに乗って最終2コーナー手前から満を持してスパート。豪快に前団を飲み込んだ。
「初手は3番手がほしかったので、狙っていた位置が取れました。動く人ばかりだったので、内に包まれないようにして、自分のタイミングで仕掛けようと思ってました。考えずに感じて走れました」
東京五輪を目指して、肉体改造に着手。20キロ近い減量に成功し、切れが一段と増した。7月3日に帰国するまでの約1カ月間のアメリカ遠征で心身ともに大きく成長した。
この優勝で賞金ランキングは12位まで浮上。年末のガールズグランプリ出場に望みをつなげた。8月の平オールスターが最大の勝負だろう。
「平は400バンクなので、また違った展開になると思う。もうひと段階、ダッシュ、地脚を上げていかないといけない。展開もいろんなパターンを増やしていきたい。先行にしても駆けるタイミングだったり、タイムにこだわりたいです」
さらなる高みへ、女王の進化は止まらない。
高木は先行で持ち味を出し切ったが、優勝に手が届かなかった。
「誰か動いたら仕掛けようと思ってました。あれで勝てないのは力がないです。また練習してきます」
前々に攻めた荒牧がしぶとく3着に食い込んだ。
「バックで詰まったんですけど、そこで行く自信と勇気がなかったです。行ったら何着か分からないですけど、行けたら納得できたと思います。反省ですね」
外々を回されて厳しくなった児玉はシンガリ負け。連勝は20でストップした。
「ちょうどカマそうと思った時に、みんな踏んできつかったです。3車併走は出切れないですね。2車併走なら行けたかもしれません。連勝が止まったというよりも、何もできずに終わったのが悔しいです」