• 富山競輪場F2全プロ記念競輪5/27〜5/28

後記 FⅡ 富山 05/27

宮杯連覇に弾みつけるV

古性優作

古性優作

スーパープロピスト優勝写真
スーパープロピスト優勝写真
スーパープロピスト優勝写真

 大挙5人が勝ち上がった近畿勢。古性優作、脇本雄太がわかれて、それぞれ先頭の3対2のラインができあがった。
 「普段、ラインを組んで頑張る選手と別でしたし、いつもとはまた違った緊張感のなかで走れたかなと」
 こう振り返った古性だが、勝利に対するあくなき追求は変わることはなかった。脇本を押さえた新山響平が主導権。単騎の松浦悠士を前に見る形で、古性は4番手を確保した。が、最終ホーム手前で松浦が早めのスパートに出た。わずかではあったが、古性の反応が遅れた。
 「自分も道中は余裕がありました。ただ、詰まってしまったんで、車間を切って助走をつけないとまくれないなと。その時に松浦君が行ったんで、ちょっと立ち遅れた。ギリギリセーフというか新田(祐大)さんにちょっと入られたのでヤバかった」
 最終2コーナー手前、新田にスペースができたが、それを補って余りある加速力で古性がまくっていく。
 「(最終3コーナー過ぎに松浦に当たられて)苦しかった。スピードも落ちてましたし、結構苦しかった。もう(優勝は)稲川(翔)さんかなって思ったら、まさか粘れたかなって感じですね」
 松浦との攻防を制した古性が、稲川の追い込みを4分の3車輪、退けた。東口善朋まで引き込んで、ラインでの上位独占。東口の苦しい胸の内をおもんばかり、古性が責任を果たした。
 「東口さんがどっちに付くかって選択で、苦しい思いもさせてしまった。ワンツースリーだったんで、僕に付いてくれて良かったなって思ってもらえていれば、うれしいかなって感じですね」
 北日本のSSコンビ、そして別線の脇本を撃破して、2度目のスーパープロピストレーサー賞を制覇。ケイリンにエントリーをしている29日の全プロ競技大会を終えると、いよいよ連覇がかかる高松宮記念杯(6月13日から)が待っている。
 「筋肉の状態を上げていくのも1つなんですけど、乗り方的にまだ2月くらいに出ていた一体感が出ているわけではない。そこをしっかり上げていけるように頑張りたいと思います」

 古性マークの稲川翔は、もつれた前の2人のあおりで最終2センターで外に膨れた。それも影響して2着まで。
 「(古性を)抜きたかったですけど…。昨日(初日)離れているんで、それが頭にありすぎて余裕がなかった。松浦と古性の踏み合いになって前を見すぎた。そんなつもりではなかったんですけど、追走に専念してしまった。ただの言い訳になりますけど。(古性)優作を抜けるようになれば、もっと信頼をしてくれると思う」

 脇本は不発で古性ラインで上位を独占。分かれた近畿勢の古性ライン3番手を選択した東口善朋は、こう振り返る。
 「(脇本、古性)どっちに付くかは、賛否両論があると思います。結果、ワンツースリーが決まったんで良かった。33バンクだったし、(最終)3コーナーののぼりはキツかったですね。新田君とも併走しかけたのもあったし。ただ、自転車の流れ方、体の使い方がマッチして、必死ではあるけど、力が抜けて走れている。感触的には悪くなかったです」

Race Playback

レース展開4
 古性優作選手が先まくりの松浦悠士選手をとらえて優勝。稲川翔選手、東口善朋選手が2、3着に入り、ラインで上位を独占。

レース経過

誘導員 : 坂上忠克

 牽制気味のスタートから脇本雄太が前に出た。初手は脇本-山田久徳、古性優作-稲川翔-東口善朋、浅井康太、新山響平-新田祐大、松浦悠士の並び。 青板周回に入ると新山-新田がゆっくりと踏み上げ、松浦も続く。バックで新山が正攻法の脇本に並びかけると、脇本は一旦突っ張ってから車を下げた。新山-新田、松浦に古性-稲川-東口も乗り換えると浅井も続き、脇本は8番手で赤板を通過。先頭に立った新山は流していたが、ジャン前から一気にベースアップ。番手の新田は2車身ほど車間を空けて後続の反撃に備える。最終ホームで3番手の松浦がスパート。気付いた新田は合わせに行くが、松浦は乗り越えて2コーナーを立ち直ったところで先頭に躍り出た。2車身ほど離れて松浦を追っていた古性は、最終バックで追いつくと休むことなくまくりを敢行。松浦も抵抗してつば競り合いとなったが、最終4コーナーを立ち直ったところで古性が松浦をねじ伏せた。古性は17年以来となる2回目のスーパープロピストレーサー賞優勝に輝いた。稲川-東口が古性にきっちり食い下がり、2着に稲川、3着には東口が入り、ラインで確定板を独占した。

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