• 和歌山競輪場開設74周年記念 和歌山グランプリ1/11〜1/14

後記 GⅢ 和歌山 01/11

近畿勢がレースを支配!!

古性優作

古性優作

決勝優勝写真
決勝優勝写真
決勝優勝写真

 レースは、完全に近畿勢が支配した。寺崎浩平が6番手から打鐘で仕掛けて、最終ホームでは近畿ライン4車でごっそりと出切る。バックでは、4番手の藤田勝也と、5番手の山田英明で5車身以上の差が開く。あとは、2センターから早めに踏み込んだ古性優作が、突き抜けるだけだった。
 「(寺崎に)完全に任せていました。想定では(出切った後に)坂井(洋)君が、すごい勢いで飛んで来るのかなと思ってたけど、もう(最終)1コーナーですごい掛かりだった。あとは、自分が油断せずに走るだけだなと。東口(善朋)さんの地元にかける思いは伝わってきますし、東口さんにもチャンスを作りたかった。そう思って(2センターで)踏みました」
 東口が2着に続き、寺崎が3着に踏ん張って近畿勢で確定板を独占。ゴール後の古性は、何度も肩を叩いて寺崎をねぎらった。自らが「近畿のキーマン」と名指しした寺崎の走りから、熱いものを感じ取った。
 「寺崎は近畿を引っ張っていく選手になってほしいし、そうでないといけないと思ってます。今回は、僕と、寺崎が特選スタートで、近畿を引っ張っていかないといけない立場だった。この舞台で、4日間良いレースを続けてくれて、G1につながると思う。こうやって信頼関係を作っていって、G1でも良い連係をしたい」
 寺崎の走りがあっての優勝だということは確かだが、古性自身も修正を施し続けた4日間だった。
 「連日、東口さんにアドバイスをもらって、良かった時との(フォームの)差を、真後ろで見た感じで教えてもらった。3日目に感じたことを決勝で試して、一番感じが良かったと思います」
 昨年の福井記念以来、通算9度目のG3優勝で24年のシーズンを開幕させた。「タイトルを総なめに」。その目標も夢物語ではない。今年最初のG1は、3連覇のかかる全日本選抜。ブレずに一走入魂の走りを続けて、偉業に挑む。
 「大きな目標を掲げたんで、それを達成するには、期待に応えるんじゃなくて、期待を超えないといけない。GI3連覇は、それを目標にしてたらできないと思う。みんな仕上げてくる大会ですし、気を抜かずに一走、一走を続けた先に付いて来るものだと思いますし、命がけで走らないとできない。もっと進化していきたい」
 G13冠を達成した昨年を、上回る活躍を。近畿の仲間と共にレベルアップを続ける古性の全盛期は、まだまだ先にある。

 早めに踏んだ古性の、さらに外を踏んで迫った東口善朋だが、2度目の地元記念制覇はならず。チャンスをもらったからこそ、悔しさがこみ上げる。
 「1番車なんで、脚をためたかったけどスタートを取りに行った。赤板はまだ息が上がっていたし、もう一周ほしかったぐらい。最低限の着ですし、(古性を)抜けていればベストだった。(古性は)僕に勝負権のあるように踏んでくれたし、(古性)優作らしくてありがたかった。悔しさの方が大きいです。でも、これがあるからまた頑張れる。もっと高く飛べるように、また沈み込みます」

 寺崎浩平が、近畿勢上位独占の最大の立役者。近畿を引っ張っていく姿勢を、レースで示した。
 「(赤板で)引いて、坂井がどう先行争いをしてくるか分からなかったので、とりあえず早めに仕掛けてと。出切れば(ラインの仲間が)なんとかしてくれると思った。最終日を良いコンディションで迎えられて、ラインで決められてよくやったかなと思う」

Race Playback

レース展開4
 寺崎浩平選手の強烈な巻き返しで近畿4車で出切った時点で勝負あり。番手を回った古性優作選手と3番手の東口善朋選手のワンツー決着、3、4着も含め近畿勢で上位を独占した

レース経過

誘導員 : 西岡正一

 スタートは内枠3車が飛び出すが、最内枠を活かして東口善朋が誘導員を追う。周回中は、寺崎浩平-古性優作-東口-藤田勝也、坂井洋-永澤剛、山田英明-山口敦也-阿竹智史の並び。 青板3コーナーから山田が後方からゆっくりと上昇、赤板で先頭に立つ。坂井は西日本勢の後ろに切り替えると、バックでは前との車間を空けて、近畿勢を警戒。ジャンで寺崎が一気にスパート。4コーナーで山田を捕らえて後続を突き放す。最終バックを過ぎても後続は前の近畿勢との車間が詰まらない。寺崎が4コーナーを先頭で回り、寺崎後位から古性が直線で抜け出して今年初V。2着には地元の東口、3着は粘り込んだ寺崎が入り近畿勢での上位独占が決まった。

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