後記 GⅡ 函館 08/21
オール予選による1着権利の短期決戦だった前大会までから、3日制にチェンジされた今シリーズ。偶発性がより排除されたが、やはり勝負ごとにはアヤがつきもの。終わってみれば近藤龍の優勝で波乱の結末となった。
一方、昨年新設されたガールズケイリンフェスティバルでは、ただひとり連勝で勝ち上がった小林優が力の違いを見せて連覇を達成。2日目の予選2では連勝中の梶田舞に土をつけた山原さは、小林優、小林莉に続いての3着。自力でのスタイルにこだわるのではなく、最後まで脚力を温存して結果につなげた。
「(大きいレースで)初めて確定板にのれたんで、ひとつ成長できたのかなって思います。自力で小林(優)さん、奥井(迪)さんの2人に対抗できればいいんですけど。正直、(自力では)かなわない。だから、決勝は4コーナー勝負と思っていました。それで4コーナーから結構踏み込めていたんで、そこをもっと磨いていきたい。もちろん(自力を)出せる時は出していきます」
大舞台での走りに変化を見せた山原。たんなる流れ込みではなく、新たな可能性を感じさせてくる追い込みだった。
練習中のアクシデントで手首を骨折した平原康は、今シリーズを欠場。さらには準決で武田豊が落車に見舞われ、最終日を待たずにお帰り。危機感を持ちながら池田勇は、最終日を先行。関東3車を上位独占に導いた。
「先行ができなくて腐っていたこともあったけど、(5月の全プロ記念で)鎖骨を折ったことで吹っ切れた。もともと先行の方が好きだし、先行で戻すしかないんで。武田さん、平原さんが怪我をしていて、関東の自力がいない。だから、もっと頑張らないと」
前回は手足口病の影響を受けながら満身創痍だった稲垣裕が、今シリーズを終えて痛感する。
「ウイルスの病気だったんで、体の防御反応だと思うんですけど。体が全力を出し切るのを拒否している感じがあった。それをちょっとずつ戻して(オールスターに)ピークに持っていきたい」