ピックアップ GⅢ 岐阜 09/01
富山記念では平原康多、宿口陽一を擁する4車の東日本ラインを自ら粉砕して鮮烈なインパクトを残した松浦悠士が、岐阜記念では地元ラインと関東勢の消耗戦をピンポイントのまくりでとらえて記念を連続制覇。「前回と同じように勝てなかった。あれは対応できない」と、強力なラインがありながら、富山、岐阜ともに2着で後塵を拝す結果となった平原も、松浦をたたえた。
3月に3場所連続の完全VでS級に特進した志田龍星は、その後のS級の11場所ではF1も含めて一度も決勝進出がかなわなかった。が、今シリーズの地元記念で初の優出。プレッシャーのかかった地元シリーズの4日間を苦笑いで振り返った。
「(決勝は)僕はとりあえず前に出ないことにはと思っていた。(4日間とも)キツかったですね。これがマグレにならないように。(準決ではまくりで平原に微差まで迫ったが)超一流の壁は厚いし、全然違いました。SSは脚も頭(レースの組み立て)も隙がない。いい経験になった。自分はもうちょっと場数を踏んでいかないとダメですね」
落車で途中欠場となったオールスターからの復帰場所となった犬伏湧也は、二次予選敗退もあとの3走はすべて逃げ切り勝ち。ラインを考えた仕掛けで試行錯誤しながら、一歩ずつ前進した。
「前受けから全引きとか、フタされて下げるとかじゃなくて、いろんなバリエーションをやっていかないと。(最終日の別線を叩きに行く動きは)良かったけど、もっと流れのある競走をしていかないと。その方が脚を使わないで出られるから、余力が残せる。松浦さんとかもそうですし、(後ろも)付きやすい。そこを意識していかないと、まだまだ力で行っているところがある。力プラス技術ですね。タイミングは良くなってきていると思うので、そこをもっと突き詰めていきたい」
6月の高松宮記念杯での落車失格で鎖骨骨折などの大怪我を負った東口善朋は、7月の弥彦記念でも失格の憂き目。今シリーズも復調途上のなかで、我慢の4日間だった。
「まだまだこれからですね。もうちょっとデキが良ければ、また違ったんでしょうけど。でも、だいぶ思うような練習ができるようになってきた。これでレースをしっかりとこなしていけば、本来の調子に戻ってくると思います」
準決までコマを進めた河村雅章は、4日間すべてがラインの先頭を務めて自力で戦った。競走得点からしても、目標があっていいはずだが…。
「やることはやったと思うけど、現状はこれが自分の力です。甘んじて受け入れます。(自力で)やるからにはちゃんとやらないと。行くところでいかないと、後ろに迷惑を掛けてしまう。もっと脚をつけてきます」