豪華メンバーそろい熾烈なV争い
サマーナイトフェスティバルで連覇を達成した松浦悠士は、オールスター❷着。決勝は単騎となったが、内を突いて寺崎浩の番手を脇本雄から奪い取ると、最終バックから番手まくりを敢行。ゴール寸前で脇本の上がり10秒8の超速まくりに交わされたものの、持ち味を遺憾なく発揮していた。安定感の高さは相変わらずで、今年の獲得賞金ランキングは第3位に付けている。先頭で戦っても十分に優勝は狙えるが、非凡なスピードを持つ犬伏湧也との連係が叶うようなら優勢は更に拡大する。現にサマーナイトフェスティバルの準決、決勝はいずれも犬伏の動きに乗って勝機をものにしている。その犬伏はトップスピード、ダッシュ力には素晴らしいものがある。今年はF1戦で5回の完全Vを飾っているし、ビッグレース初参戦のサマーナイトフェスティバルではいきなり決勝に進出。オールスターでも一次予選1はまくって快勝した。機動力はSS班の自力型に見劣りしない。
対峙する平原康多を重視する手も十分。7月弥彦記念では今年4つ目のG3優勝をゲットしている。オールスターでは準決で落車のアクシデントに見舞われたが、最終日は吉田有の逃げを利してきっちり勝っていて体調に問題はない。関東勢では眞杉匠、金子幸央の栃木コンビも注目される。眞杉は昨年に続きダービーで優参、G3で2Vを飾っているように自力攻撃には一段と磨きがかかった印象だ。金子は5月宇都宮記念の決勝で眞杉と連係。逃げた眞杉の単独番手回りと絶好の展開となったものの、最終4コーナーで中川誠のまくりを大きくブロックして準V。勝機が巡ってくれば今回はきっちりものにしたい。
もう一人のSS班・佐藤慎太郎は、オールスターでは一次予選2で落車し途中欠場している。体調には一抹の不安が残るものの、影響がないようなら鋭い差し脚、的確なコース選択を発揮して優勝争いを賑わす。北日本勢の自力型では、渡邉一成が快速を披露していて動き軽快だ。
地元勢では山口拳矢に期待がかかる。オールスターでは一次予選2で無念の1着失格を喫したが、4番手の外並走からまくって後続を千切ったスピードは悪くなかった。3月大垣記念では2カ月の欠場明けながら準Vと気を吐いているだけに、脚の状態がいいここは大垣以上の成績を残す場面もありそうだ。
サマーナイトフェスティバル❷着では素晴らしい伸びを披露した岩本俊介。期待されたオールスターは一次予選1で4着失格と残念な結果に終わったが、4番手からまくり上げた脚勢はまずまずだった。展開がもつれるようだと怖い存在となろう。
8月岸和田G3を制した山本伸一や中本匠栄の動向にも注意したい。