今年もそろった関東3車

武田豊樹

神山雄一郎

平原康多
武田豊樹、平原康多、神山雄一郎。今年SS班の重責を担ってきた関東が誇るビッグスリーが、重圧に押しつぶされることなくグランプリ(GP)へと順当にコマを進めてきた。昨年のGP同様に神山が固めて、平原と武田の2人に前を委ねる3車のラインはあまりにも強力だ。主導権を奪った平原マークから、番手まくりでGPチャンプの座に就いた昨年の武田。今年も平原と武田の並びがレースの重要な鍵になってくる。2月の全日本選抜を皮切りに、今年だけで21度の連係がある2人。そのなかで8度のワンツーは、たぐいまれな数字。息の合っている証拠だろう。21回のセットで平原がラインの先頭を務めたのが15回。一方の武田は3回(あとの3回は神山拓弥、岡田征陽、天田裕輝)。ビッグマネーと名誉のかかったGPだけにここまでのデータ通りとはいかず、17日のGP前夜祭で武田が前回りを明言した。6月の高松宮記念杯、11月の競輪祭と武田の今年のG1の2勝は、平原がラインの先頭を担い大きな役割を果たしてのV獲り。それらを踏まえ、GPでは武田―平原―神山の並びとなった。今度は武田の番手を回る平原が、別線の動きに合わせて自力に転じることも十分。平原がGPチャンプにもっと近い存在だろう。

山崎芳仁
昨年は次点でGP出場を逃した悔しさを力へと変換させた新田が、今年はG1を堂々2勝。ダービー、オールスターのビッグタイトルを引っさげてGPの舞台に立つ。昨年はここ一番で力を持て余すところも見られたが、今年は集中力を切らすことなくシリーズを戦い抜き4日制以上のG1制覇へとつなげた。オフを設けてリフレッシュして臨んだ競輪祭を着。2日目以降はらしさが見られなかったが、状態面で不安はないだけにきっちりと立て直してこよう。全日本選抜Vの山崎芳仁が、一番乗りで3年ぶりのGP返り咲きを決めた。そこからは新田のダッシュに付け切ることを念頭に取り組んできた。新田次第ではあっさりとGP優勝を手に入れても不思議はない。

村上義弘
獲得賞金6位でGP初出場を遂げた稲垣を、「近畿ひとりにするわけにはいかない」という強い思いの村上義弘がGP最後の枠に滑り込み京都タッグができあがった。悲願のG1獲りには一歩及ばなかった稲垣だが、2度のG1表彰台はタイトルへの気迫のあらわれ。信念の自力勝負で別線粉砕に心血を注ぐ。12年の京王閣GPでは単騎でのまくりでVを射止めた村上が、今度は稲垣の番手から優勝に輝くシーンも。

浅井康太

園田匠
浅井康太は、5回目のGPにして初めて中部地区でひとりになった。しかしながら、先行から追い込みまでメンバーと流れに合わせてなんでもこなせる順応性があるだけに、単騎になったとしても苦にはならない。寬仁親王牌でタイトルホルダーの仲間入りを果たした園田匠は、自在な攻めで活路を見出したい。

新田祐大

稲垣裕之