• 平競輪場第60回オールスター競輪8/11〜8/15


オールスター競輪 シリーズ展望

ファン投票1位に応える平原康多

 主役の座に最も近いのは平原康多だろう。今年は前半戦から圧巻のパフォーマンスを披露。最強のオールラウンダーとして、完成の域に達している。その強さが評価されて、初のファン投票1位に輝いた。3連勝で勝ち上がった7月久留米記念は決勝で落車の憂き目にあったが、幸い軽傷で済んだ。続く同月伊東のサマーナイトフェスティバルでは新フレームを投入。決勝進出こそ逃したものの、シリーズ2勝で確かな手応えをつかんだ。オールスター初制覇へ視界は良好。隙のない立ち回りでファンの期待に応えよう。武田豊樹は今年前半戦のビッグレースですべて決勝進出。安定した戦いぶりが光っている。サマーナイト、7月福井記念は結果を残せなかったが、きっちり修正してくるだろう。現在、賞金ランキングは4位。ここで好成績を残せば年末の平塚グランプリ出場に大きく近づく。初日のドリームレースから平原と組めるのは大きなアドバンテージだろう。関東勢はS班の2人以外も精鋭ぞろい。吉田拓矢、神山雄一郎はオリオン賞に選出された。吉田は6月岸和田の高松宮記念杯でG1初優出。タイトル獲得も現実味を帯びてきた。特選スタートの木暮安由、諸橋愛もⅤを狙える実力者だ。

 北日本勢はスピードスターがそろっている。地区一丸となって強豪を迎え撃つ。その中心を担うのは新田祐大だ。高松宮記念杯、サマーナイトとビッグレースを連覇。新体制となったナショナルチームのトレーニングが競輪にも好影響を与えている。地元のG1を他地区の選手に譲れない気持ちは誰よりも強い。爆発的なスピードでビッグ3連覇に挑む。渡邉一成も世界を舞台に戦うアスリートだ。今年の前半戦はパッとしなかったが、サマーナイトは準優勝。準決勝では新田のまくりを差し切るなど、状態は上向いている。精度を高めている新田とのタッグでファンを魅了しよう。新山響平、佐藤慎太郎はオリオン賞からのスタート。山崎芳仁、成田和也、伏見俊昭の3人は一次予選スタートで厳しいが、地の利を生かして勝ち進む。

 近畿勢は村上義弘、稲垣裕之のS班2人がドリームレースに選ばれた。村上は前半戦で度重なるケガに苦しんだが、その影響を感じさせない走りを見せている。高松宮記念杯、サマーナイトは決勝に進出。7月小松島記念でも優勝するなど、戦歴は高いレベルで安定している。今大会もそのカリスマ性でラインの結束力を高める。稲垣は今年に入って優勝ゼロ。それでも機動力は健在だし、番手回りの技術も向上している。オリオン賞に選出された脇本雄太、三谷竜生の走りも楽しみだ。脇本は直前の地元福井記念でV。競技との両立に苦しみながらも結果を出した。三谷は福井記念で落車した影響が心配される。

 中部勢は浅井康太を軸に、深谷知広、竹内雄作、金子貴志ら戦力は充実している。今年はここまで優勝がない浅井だが、賞金ランキングは5位。グランプリ出場争いで好位置につけている。サマーナイトは決勝に進出するなど、勝負の大一番へ仕上がりは順調。あとは結果を出すだけだ。深谷は7年連続でドリームレースを走る。S班の選手以外で唯一、選ばれたのは期待が大きい証拠。豪脚復活をファンは待ち望んでいる。竹内は成績の波が激しいが、さらなる高みを目指して、試行錯誤を重ねている。金子は小松島記念の準決勝で先行して3着に粘るなど元気いっぱいだ。

 九州勢も軽視はできない。中川誠一郎は鎖骨骨折から復帰して4カ月が経過。本調子に戻るまで時間はかかっているが、あっせんが止まっていた6月の1カ月間で調子の上積みはできた。山田英明は5月京王閣ダービー、6月高松宮記念杯でG1連続優出。タイトル奪取も視界に入ってきた。勝負強い園田匠、大塚健一郎の追い込み陣も見逃せない。

 昨年の松戸オールスターでG1初制覇を果たした岩津裕介も調子は上向き。昨年の覇者として意地を見せたい。四国のエース原田研太朗も忘れてはならない。

 南関勢も郡司浩平をはじめ、石井秀治、海老根恵太、渡邉晴智ら他地区と渡り合える戦力を有している。

  • カシノトモノリ 柏野 智典

  • 登録地 岡山

    地区 中国

  • 卒期 88期

    戦法 追込

  • 誕生日 1978年7月3日

    • 指数

      87
    • パワー
      ランク

      14

出場予定選手

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