関東SSコンビが中心
関東SSコンビが強力だ。全日本選抜では惜しくも準決勝で敗れた平原康多だが、セッティングを修正して臨んだ最終日は大外をまくり追い込んで快勝。勝ち切れなかった3日間のモヤモヤを吹き飛ばした。グランプリの落車はあったが、1走するごとに感覚を取り戻している印象。ここも高い総合力で優勝争いをリードする。武田豊樹は全日本選抜で決勝4着とG1開幕戦で好スタートを切った。年頭の和歌山記念では結果を残せなかったが、敗戦のなかにも手ごたえをつかんではいた。連日の番手回りだったとはいえ、まずG1で結果を出せたことは精神的にも大きいはずだ。二次予選さえ突破すれば、準決勝、決勝では平原との連係が濃厚。昨年の当所ウィナーズカップ決勝のようにワンツーを決めたい。武田はウィナーズカップだけでなく松山では09年のオールスターを、平原もここで13年に全日本選抜を制すなど、ともに松山競輪場での実績も申し分ない。
浅井康太は全日本選抜の準決勝で過失走行により落車、失格。まさかの結果で今年最初のG1を終えることとなってしまった。昨年終盤からは無類の強さと安定感を見せていただけに、浅井自身のショックも大きいだろうが、ここからは今まで以上の集中力でレースに臨んでくるだろう。松山では66周年大会を完全優勝し、昨年のウィナーズカップでもオール連対で優出している。巻き返しの口火を切るにはうってつけの場所だ。浅井にとっては柴崎淳の存在も心強い。全日本選抜では敗者戦とはいえ2日目から確定板を外さなかった。カマして8着に敗れた初日が悔やまれるが、自信があるからこその仕掛けだったと納得の表情だった。昨年のウィナーズカップで3勝を挙げたここ松山との相性も見逃せない。志智俊夫も中部勢屈指の実力者。浅井、柴崎とスジの自力タイプがそろったここはチャンスだ。
四国勢は太田竜馬に渡部哲男、橋本強と好メンバーをそろえて他地区の強豪を迎え撃つ。太田は昨年のヤンググランプリ制覇から快進撃を続けている。高松で記念初優勝し、全日本選抜でもS級トップを相手に強いレースを見せていた。3月になり寒さも緩んでくれば、そのスピードはさらに増すはずだ。全日本選抜はインフルエンザで2日目から欠場となった渡部だが、ここまでには1カ月近い時間がある。状態さえ戻れば地元で切れのある走りを見せてくれるはずだ。橋本は差し脚好調。予選からのスタートとなりそうだが、4日間地元の意地を見せたい。
村上博幸に山田英明、郡司浩平も優勝を争う実力者だ。村上は松阪記念、奈良記念を目標不在で制すなど、S班に復帰した今年も鋭いタテ脚は健在。郡司も直近4カ月で5割を超える勝率が調子の良さを物語っている。一方の山田は年頭に落とした調子をどこまで戻せるかだ。