渡部哲が2度目の制覇
7年ぶりの地元記念決勝で渡部がしっかりとチャンスをモノにした。打鐘から太田がハイピッチで駆けるレース展開。郡司の2コーナーまくりをけん制すると、直線鋭く抜け出した。
「とりあえず良かった。(記念優勝は10年ぶり)そこの10年より、今回が7年ぶりの地元決勝って言われて、そんなに乗ってないんかって忘れてるぐらいな感じでした。地元の決勝が7年ぶりぐらいの確率なら、次を考えたら年齢的にもチャンスは最後だと思ってた」
昨年10月寬仁親王牌の落車から12月に復帰。復帰後はプロテクターを着けて走っていたが、決勝戦だけ外していた。「二次予選で太田に離れたのもあったしね。転んでも雨で滑るだろうからいいと思ってた」。ここでも太田との連係を外すようならチャンスはない。勝つために覚悟を決めていた。
玉野の阿竹智、今回の渡部と四国勢が記念を連覇。決勝には勝ち上がれなかったが、松本貴、佐々木豪らがシリーズで活躍するなど若手も伸びている。
「いい流れで四国が来てるんで、これを絶えさせないでいきたい。G1でもう少し活躍できるように、中四国を盛り上げられるように頑張りたい」
中四国のムードは最高潮。今の位置と力を維持し続けれべ、ビッグ制覇のチャンスもあるはずだ。
橋本はシリーズの4走すべてが2着。ラインの3番手から直線で渡部に1輪差まで詰めた。
「決勝は伸びてたでしょ。でも、抜けなかった。(郡司が)内から来てたけど、太田君が駆けてくれたんで、あそこは助かりました」
前回の玉野記念に続いて、先行策でラインからV輩出の太田は、自らも3着に粘り込むハイパフォーマンスを見せた。
「ジャンから(最終)ホームは結構いいペースだった。あそこは緩めたらカマしてくるんで、誰も出させないつもりだった。四国はひとつだし、みんなで底上げしていけたら」
山田とからみながらも4番手をキープした郡司だが、まくり不発に終わった。
「位置を取って終了。ジャンからホームがいいペースだったので、そこで思ったより脚がたまらなかったのが誤算でした」