いよいよ迎える大一番
中川誠一郎、脇本雄太に新田祐大、村上博幸は今年のG1を制し、すでにグランプリ出場を決めている。そして賞金ランク3位の佐藤慎太郎、4位の清水裕友までが当確と言っていいだろう。残る3枠、そして今年最後のタイトルをかけた争いの中心は平原康多だ。試行錯誤を続けながらも、今年ここまで決勝を外した開催が僅かに7回と抜群の安定感を誇った。もちろん賞金ランクでも好位置につけているが、狙うはタイトルを獲ってのグランプリ出場だ。競輪祭は過去3度の優勝を誇る相性のいい大会。ここを勝って文句なしの出場を決める。武田豊樹は鎖骨骨折からどこまで立て直せているか。若手機動型もそろっているなら諸橋愛や木暮安由にもチャンスがある。
初タイトルの期待が高まるのは清水、松浦悠士の中国コンビだ。清水は2年連続のグランプリがほぼ確定。松浦も9位と好位置につけている。清水は直前の防府記念優勝は昨年と同じ流れ。寬仁親王牌で表彰台にもあがるなど、秋口から調子を上げている。松浦も今年は2度のG1ファイナルを経験するなどビッグレースでも大活躍した。直前の松戸でも完全優勝と仕上がりに不安はない。ここに太田竜馬をはじめ若手機動型が続けば、シリーズの一大勢力を築けそうだ。
浅井康太にとっては大会を連覇するしかグランプリへの道は残されていない。今年前半は落車、失格で乗り切れなかったが、後半戦はしっかりと立て直してきた。輪界屈指の総合力で最後のひと枠をゲットしたい。乗れているのは柴崎淳も同じ。G1初優出の舞台で今年は初優勝を目指して戦い抜く。
郡司浩平もまた、ここが最後の勝負。2年前の悔しさをバネに今年はグランプリ出場圏内で大会を迎える。6月高松宮記念杯での落車はあったが、復帰後は順調。防府記念も優勝した清水よりデキの良さは光っていた。渡邉雄太や和田健太郎ら今回も前後に南関の援軍はそろっている。南関勢の軸として、決勝に乗り、優勝争いに加わりたい。
近畿勢も忘れてはならない。寬仁親王牌は三谷竜生の思い切った仕掛けに乗った村上博幸が優勝。後半戦に入り三谷が調子を上げているし、古性優作に総大将、村上義弘もいる。三谷、村上義はここを獲らなければグランプリに出場できないが、実績がある選手が多いのが近畿勢の強み。最後の戦いへ、集中力を研ぎ澄ませる。
今年G1戦2Vの中川誠一郎を擁する九州勢。山崎賢人が不在な点は痛いが、山田英明、井上昌己に地元の園田匠と精鋭がそろっている。
北日本勢では渡邉一成が後半戦に入り好調。賞金ランク3位の佐藤慎太郎も今年のG1で準優勝2回の実力を遺憾なく発揮する。