G1大会3連覇狙う郡司浩

郡司浩平
今年のG戦線はSS班の自力型が全国各地で貫禄を示している。輪界で最も権威あるG1大会の日本選手権競輪なら、やはりSS班の自力型を重視するのが順当だ。中でも郡司浩平は昨年の競輪祭着でタイトルホルダーの仲間入りを果たすと、全日本選抜着とG1大会連覇を達成した。その後もウイナーズカップ着、4月川崎記念着など、躍動感あふれる走りで好成績を残している。G1大会3連覇の偉業を達成する可能性は大いにあるとみて中心視した。南関のもう一人のSS班・和田健太郎は郡司と連係実績が豊富で、全日本選抜の決勝ではワンツーを決めている。ウイナーズカップの二次予選で落車した後はやや動きが重かったが、4月西武園記念着は復調気配を感じさせた。伸びが戻れば援護役だけにはとどまらない。

松浦悠士
松浦悠士、清水裕友の中国SSコンビから狙う手もある。松浦の安定感は今年も相変わらずで、4月武雄記念まで9場所走ってオール優参。武雄を始め記念4Vを達成している。仕掛けどころを逃がさないレース勘と素晴らしいトップスピードで別線を圧倒していて、日本選手権競輪初Vは十分だろう。盟友の清水も調子は申し分ない。松浦と同様に今年は1回も決勝を外しておらず、準決は7場所オール連対。特に全日本選抜着あたりからの動きは素晴らしく、ウィナーズカップでは着と優勝している。両者の前後は流動的だが、どちらが前で戦ってもラインの総合力はかなりのレベル。好連係を決めての中国ワンツーは考えておきたい。

平原康多
輪界を代表するオールラウンダーの平原康多も有力な優勝候補。今年は年頭から順調に来ていて、記念開催で3Vを飾っている。17年の全日本選抜Vの後はG1大会のVから遠ざかっているだけに、そろそろという気持ちは強いはず。4月四日市G3の決勝でワンツーを決めるなど、好連係が多い諸橋愛も平原次第では上位進出が望める。
古性優作、稲川翔、野原雅也と好調者がそろった近畿勢も優勝争いを賑わす。最近の古性は持ち味の攻撃的な自在戦が冴えている。3月大垣記念、ウイナーズカップと続けて準V、4月川崎記念着の動きも力強かった。稲川も動きは軽快。ウイナーズカップは準決2着で決勝に乗ると、4月奈良では3連勝で今年2V目を達成している。野原は昨年12月広島での記念初Vで自信を付けたのか、今年は年頭から安定した成績を残している。自慢の快速を発揮なら大駆け怖い。
注目株はナショナルチームに選抜されて天性のスピードに磨きがかかった山崎賢人、高橋晋也だ。山崎は主導権を握るレースが多くなり、G戦線でも存在感を示している。高橋は優参率が急上昇していて、ウイナーズカップでは昨年に続いて決勝進出。この高橋と準決でワンツーを決めた守澤太志も成績を高いレベルでまとめている。