オール新人の頂上決戦
後期のレインボーは、来期もチャレンジの新人が勝負駆けになるので自然と仕掛けが遅くなる上に、一筋縄ではいかない結末が多い。しかも、今回は全員が初の9車立てに挑む新人だ。単騎で戦うよりラインを組んで戦った方が当然有利で、地元コンビ、埼京勢はラインを組むだろうし、梶原海斗と佐藤壮志も結果重視のレースなら連係する可能性がありそう。両者はこれまで何度も同じレースを走って互いの力は熟知しており、11月高松の決勝では梶原が前でラインの競走もしている。この2人で組めば総合力は他を上回りそうで、本命には佐藤を推す。在所4位でHPD教場にも選ばれたエリートは本格デビュー後の成績も上々。ルーキーシリーズプラスも優勝している。意外と柔軟にレースに対応していけるので、積極的な梶原の番手ならもちろん、自分が前でも冷静に立ち回って勝負強さを発揮する。
この一発勝負でも先行にこだわった走りに徹しそうなのが石田典大。決勝でもほぼレースを支配していて同期のライバルを黙らせている。そうなれば番手が有力な熊崎麻人に流れは向く。集中力高く前々でレースを進めるのは得意という強みを発揮するか。
峯口司、小柳智徳は是が非でも結果を出して地元記念を盛り上げたい。何度も踏み直せる強靭な地脚を誇る若い峯口が前で、ダッシュ自慢の小柳が番手を回り勝機を窺うか。
西田優大、斉藤樂、内山慧大はそれぞれ地区単騎で、自分からレースを動かしていくのではなく、他の動向を見極めた上で流れに乗っていきたい。勝つこともさることながら、3着以内に入ることが大事な一戦だ。3人の中で最も注目を集めるのは西田だろう。ロードのプロチーム出身のアスリートでここまでに2回も特別昇班に王手を懸けている。実績は最上位で3度目の正直といくか。