かなりハイレベルなメンバーによって争われる４日制シリーズ。波乱の余地もありそうだが、小林莉子が主役の座には最も近い。小林は１月名古屋から勝ちっ放し。２年間出場を逃しているグランプリ出場を今年こそ果たすべく、年頭から気合が入っている。立ち遅れることなく最終的に主導権を奪いそうな選手の動きに乗っていき、ゴール前での鋭いひと伸びでアタマに突き抜けるのが必勝パターン。驚異的な勝率、連対率が示す通りの精度の高い組み立てでライバルを一蹴する。

　鈴木美教、吉村早耶香、鈴木奈央の地元勢もＶ獲りに力が入る。当所ホームの鈴木美は２月西武園ＭＮを完全優勝し、節目の300勝を達成。昨年は夏場にスランプに陥った時期もあったが、第一人者としての輝きが戻った。タイミングが合えばいつでも先行する気構えもあるものの、確実に勝ちを狙うなら、尾崎睦の会心のカマシを逆転した西武園決勝のように、まくりで外々しぶとく踏み上げていくレースか。吉村はまくり一撃で決着を付ける競走が板に付いた感じだったが、最近はまた積極策が増えている。絶好調の渡部遥を制して先手を奪って押し切ったレースもあり、短走路のここも先行勝負を考えているかも。鈴木奈の安定感も文句なし。流れに乗っての差し、まくり基本の自分の走りを確立し、当所でも11月に優勝している。

　日野未来も有力なＶ候補に挙げられる。日野もまた快進撃が続いていて、得意走路で活躍を誓った２月松戸で有言実行の完全優勝。しかも奥井迪を相手に先行で勝負して押し切っているほどで、ここも誰にも主導権を譲らない走りで結果を出すことが期待される。グランプリレーサーを始めトップ級を次々に破って優勝している実力を示すか。

　総合力高い細田愛未、何でもできる當銘直美、逃げのスペシャリスト石井貴子も伏兵には止まらない。そろって今年に入ってＶもあり近況良好だ。