検車場レポート
工藤 文彦 岡山 97期 |
前受けの稲毛健太は、後ろから押さえに来た阿部拓真を突っ張って出させない。北勢に続いた単騎の工藤文彦は、この様子を見るや車を最後方に下げる。態勢を立て直すと、先に仕掛けた金子幸央を目掛けて踏み込む。力強く前団に迫って、ゴール寸前でまくり切った。
「阿部君が良い位置を取ると思ったので、その後ろから組み立てようと。でも、突っ張られたので、脚を溜めて一発でいこうと思って下げました。金子君が良い目標になりましたね。まあ、まくれたのはみんな脚を使っていたので。レース内容はないですよ」
突っ張られた阿部が番手勝負に出て椎木尾拓哉ともつれると、4番手にいた金子幸央は最終ホームからスパートする。抵抗する稲毛を直線半ばでまくり切ったが、最後は工藤に屈して2着。
「もつれてラッキーと思いましたね。でも、車が全然でなくて苦しかったです。あの展開なら、1着を取りたかったですね。ただ、今シリーズは2連対が取れて。去年(のウィナーズ)は特選から一般戦まで落ちたけど、今年は最後に選抜を走れているので一歩一歩これているのかなと思います」