検車場レポート
脇本 雄太 福井 94期 |
初周は山崎賢人-佐藤慎太郎、太田竜馬-松浦悠士、脇本雄太-浅井康太、渡邉雄太-郡司浩平-中村浩士の順で周回を重ねる。渡邉が赤板前に上昇すると、この動きに反応した太田が先に動き2コーナーで誘導を外す。そこを渡邉が押さえて先行態勢へ。先頭に立った渡邉だが、ペースを落とすと、山崎賢人が6番手から反撃開始。最終ホーム前では渡邉を叩き切って主導権を奪い返す。8番手で様子を伺っていた脇本は山崎の仕掛けを追うような形からロングスパート。踏み出しから驚異の加速力を見せ付けると、最終バック前では山崎を捕らえて別線を突き放す。直線でも浅井とのマッチレースを制して今年の初陣を圧倒的な強さで優勝。
「4日間で一番展開が向きました。(山崎が仕掛けた時は)自分のタイミングと一緒で運が良かった。(優勝して)ホッとしたのが8割です。人気にもなっていましたから。自信はあるが、レースは(何が起こるか)わからない。巧くいって良かった。(今後は)ダービーまでは国内で、それから5月の終わりから大会が始まる。SSですから今年もGPに出たい意識はある。GⅠの数少ない(出走回数)中で頑張っていきたい」
浅井康太は今節初めて脇本とラインでワンツーを決めた。今後は抜きにいくために、さらに前に進む構えだ。
「まくりに付いていけたんでね。同じレベルは深谷とか新田でしょ。(脇本の後ろは3日間離れており)4人目にならなくて良かった。バックでは抜きにいくつもりだったけど、1コーナーから行ってあのまくりは無理っすね。踏み直していたし。1番人気に応えられたいうのは良かったが、僕から買ってくれた方には申し訳なかった。またトレーニングをして自転車をいじったりしてみます」
3着に入った郡司浩平は脇本の強さを称え、これからのラインの戦いの必要性を説く。
「あのまま共倒れになるよりは行かないとと思って。(渡邉には)申し訳ないが、自分で行った。現時点で(脇本の)力が抜けている。南関もだけど、他地区も、みんなで倒す気持ちでやらないと、力の差が埋まらない」
準決で脇本を下した山崎賢人は決勝では力勝負を挑み、その差を痛感した。
「力不足ですね。(渡邉が)全然踏んでいなかったので勝負と思って。(スピードは)悪くなかったんですけど。緩んだので、脇本さんより先に仕掛けて力勝負がしたかった。1周で仕掛けてあんなに早く行かれるとは・・・。新車のセッティングも出たし、ここ最近のなかでは一番良かったのに、あとは力が足りない」
打鐘で先頭に立った渡邉雄太だったが山崎賢人に叩かれて次回につなげたい思いを述べる。
「初周の位置から違っていて戸惑っていた。太田が切った所で突っ張られるんじゃないかとか考えた。1回出てペースに入れた所で(山崎に)こられて、もう1回全開で踏んだけどあれを行かれたら無理。ビッグの決勝に1回乗れたから次はもっと戦えるように」