卒業記念は予選2走を実施 ~伊東競輪場~
126回生は上位2人が逃げ切りの連勝
伊東競輪場で日本競輪選手養成所の第125回生(男子)、第126回生(女子)の「卒業記念レース」の初日が3月5日に行われ、それぞれ予選2走で勝ち上がりが争われた。125回生71人(2人は傷病のため欠場)、126回生19人が、3月8日の卒業式を控えて、ファンや家族の前で養成所で培った力を存分にアピールした。125回生の在所ナンバーワン(3月4日時点)の遠藤拓巳(香川)は、1、3着で翌日の準決に進出。また、126回生は在所1、2位の仲澤春香(福井)、中島瞳(埼玉)がともに先行策からの押し切りで連勝。卒業記念クイーンをかけた6日の決勝での直接対決にも注目が集まる。
僅差ながらも3月4日の時点で在所2位の栗山和樹(岐阜)は、インターハイ、インカレなど、高校、大学で自転車競技での実績も十分。卒業後は約1年半の社会人経験をもつ26歳だ。
「就職して1年半くらい働いたんですけど、自分には(いまの)仕事が合っていないと感じた。その時に知り合いの人に自転車を誘ってもらって、自転車が好きでやってたんだなっていうのもあった。それを仕事にしたいと思って競輪選手を目指しました。競技をやっていたころには(脚力を)戻せたかなっていうのがあります。先行の数が少ないので、そこは課題になっている」
卒業記念での結果次第では、逆転も狙える栗山だけに現状に満足することはない。
「師匠(松岡篤哉)が(12年に)ヤンググランプリを獲っているので、そこを目標にやっていきたい」
まずは師匠が果たせなかった在所トップの座を卒業記念Vで射止めたい。
126回生のナンバーワンの仲澤春香は、2度のゴールデンキャップを獲得。ただ一人のHPD(ハイパフォーマンスディビジョン)教場にも選ばれた。競走訓練での1着回数もトップで、断トツの成績を誇っている。
「もともとボート競技をやってたんですけど、イップスになって会社と競技をやめる決断をした。そのことを高校時代の顧問に報告したところ(ガールズ)ケイリンをやってみないかって誘っていただいた」
迎えた卒業記念レースの予選でも、積極策から連勝。予選2ではライバルでもある高木萌那の追い込みを退けて力を見せた。
「最後まで踏み切る感じで、落ち着いてリラックスして走れました。高木さんが強いので、意識はしていました。高木さんが後ろにいたので、(最終)バックを取れれば、(3コーナーの登りの)壁で伸びないかなと。でも、高木さんはそれでも最後は伸びてくると思ったので、4コーナーでの踏み直しを意識しました。連勝もうれしいけど、内容を意識して走れたのは良かったです。高木さんがいるメンバーのなかで勝てて、連勝なのも大きいです」
あとは決勝を残すのみ、完全Vでクイーンの座に就き養成所を旅立つ。