降級初戦を地元で迎える ~高知ミッドナイト~

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篠原龍馬
持ち前の機動力はまだまだ健在だ
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石原颯
ルーキーシリーズで非凡な能力を披露

 地元の篠原龍馬がVスタートを決める。随所に1着を取る反面、負ける時は大敗という戦績が祟って降級となったが、S級で通用してきた機動力に陰りはない。表原周、米澤大輔の徳島勢の加勢を得られれば心強い。ここも先行基本の組み立てでライン決着を目指す。
 対するは、外田心斗、板崎佑矢、鳥生知八とそろった愛媛勢。けん引役となる外田は前期2Vを挙げていて、先行力はA級でもトップレベル。開催休止明けの2場所は決勝を外しているものの、直前の6月小倉ミッドナイトは準決で戦った高田真が超抜の仕上がりだっただけで評価は下がらない。
 前期S級で競走得点100点を誇った西田大志、勝つ自力に徹して安定感を増した小竹洋平の福岡勢や、台和紀、川上真吾のS降り埼京コンビも立ち回り次第で一発がある。

 篠原は、S級では負ける時は大敗という戦績で18年後期以来の降級となったが、昨年は16勝、前期も3月以降の6場所で4勝していて機動力はまだまだ落ちていない。開催休止期間があってリズムを乱しかけたが、それもすぐに修正している。年齢とともに戦法の幅を広げることにも意欲を見せているし、若手の後ろを回るレースも増えてきたが、タイミングを取って一気に仕掛けられた時の加速力、踏み直しはやはり強烈。
 弟子の田尾駿介も逞しさを増しただけに、同じ土俵で戦う事になった今期は負けていられない。2勝を挙げた昨年9月開催以来の地元戦で結果を出して波に乗りたい。3Vをマークして特進にも王手を懸けた18年後期のA級戦と同様の活躍を見せるか。

 チャレンジ戦は、フレッシュ117期の4人がV戦線をリードしていく。中でも石原颯はルーキーシリーズでは5月の広島を走って212着の準V。在所28位でそれほど注目されていなかったが、“見返したい気持ちもあった”。予選1はホームから仕掛けて在所4位の青野将には差されたがしぶとく粘り込み、予選2は終始内に詰まる苦しい展開から上がり11秒2のまくり追い込みを決めて突き抜けた。決勝は町田太の超快速カマシに食い下がってワンツーのオール連対。
 陸上8種競技からの転身で、強靭な地脚が武器。能力評価で2回Aを獲得し、競走訓練でも自力で10勝をマークしていたのだから、そもそも非凡な能力の持ち主だった。いよいよ本格デビュー戦。ルーキーシリーズは町田に力の差を見せ付けられる悔しさもあっただけに、ここまでにはさらに練習にも力が入っただろう。これまで自力主体に戦ってきたのだから、チャレンジ戦もやる事は一緒。最初から一気に飛び出していけるか。

権田浩一記者

2020年7月12日 18時45分

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