今年の最終戦はミッドナイト ~弥彦競輪場~

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菊池岳仁
強力北日本勢を迎え撃つ
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梶田舞
格上の存在感を発揮する

 11月12日から始まる弥彦ミッドナイトは、今年の弥彦最終戦。各地区に強力機動型がそろったが、後藤悠、橋本智昭の強力機動型に、佐藤雅彦ら充実のラインナップを誇る北勢がV戦線をリードしよう。軸になる橋本は今期ここまでに3Vを達成。3連対率は驚異の100%を誇る。後藤とは過去に同じレースを走ったことがなく、連係するかは微妙。誰よりも先行勝負にこだわっている選手なので、今回も後藤とは別で積極的に攻める走りで勝負してくるかも。佐藤も抜群の安定感で、来期にはS級に復帰する。どうあれ、同県の橋本追走から差し脚を伸ばす。後藤にも警戒したい。まだ1・2班戦でのVがないが、積極的な走りで今期だけで準Vが4回ある。
 関東勢は、長欠中の隅田洋介が結局、この場所も欠場。117期のホープ・菊池岳仁が主軸を担うこととなった。9月当所ミッドナイトは金子幸、金野俊が相手で優勝できなかったが、色々とかみ合ってきて上昇ムード。10月青森ミッドナイトでは、阿部拓らを完封して完全Vをゲットしている。
 本多哲也も降級後は手堅く決勝にコマを進めており、8月岐阜では優勝を飾っている。まくり主体の自在戦が主戦法も、先行勝負に徹して勢いがある松坂侑亮になら信頼して前を任せるか。松坂は8月平塚を完全優勝し、その後も準Vが3回。両者でワンツーも十分だろう。

 レースの鍵を握るのは菊池岳仁か。“決勝となると、別線が2段駆けばかりで”と包囲網を突破できずに優勝回数を伸ばせない状況が続いていたが、“新車と身体がマッチしてきて、踏み直せるように”なって8月静岡の完全Vからエンジンが再点火。10月青森ミッドナイトでは踏み出しで後続を置き去りにする打鐘2センターカマシで格上の阿部拓らを一蹴している。8日まで開催されている全日本選手権を走っての一戦となるが、競技と競輪の切り替えは問題にならないだろう。“力を出し切って強い内容で優勝したい”。同期の活躍も刺激にして、早期卒業生の底力を見せる。

 ガールズ戦は、グランプリトライアルに出場する選手が不在で、梶田舞の存在感が断然光る。落車の影響で、“何をやってもうまくいかない”と今年前半は苦しんだが、7月平塚を完全優勝、ファン投票で選ばれて走ったアルテミス賞を準Vと好走したのがきっかけとなった。“体の調子は上がってきて”9月には大垣ミッドナイト、玉野と連続優勝もあった。点数最上位でミッドナイトでは3日間1番車を貰えるのも好条件。持ち味の前々自在戦で決着を付ける。
 宮地寧々、日野未来の力を付けた2人が梶田に対抗する。宮地は“落ち着いて周りを見てレースできるようになった”と機動力をより効果的に発揮できるようになり、9月福井では初優勝を逃げ切りで達成。同様に日野もレースが上手くなって、ケタ違いに強いと評判の練習での脚を実戦でも出せるようになってきた。好機にスパートなら単も。

権田浩一記者

2020年11月12日 13時04分

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