伏兵が波乱を演出 ~奈良競輪場~

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小川賢人
初めての記念準決勝で存在感を見せる
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志村太賀
内容反省もレースの読みは冴えている
小川賢人は記念で初の準決勝進出

 奈良競輪場開設70周年記念「春日賞争覇戦」の2日目は大荒れの1日となった。短走路を舞台に前半戦から激しいレースが続いて落車事故が頻発。伏兵選手の活躍により3連単10万円オーバーの大穴配当が3本飛び出した。

 二次予選10レースは3連単20万円を超える今シリーズ1番の高配当。大波乱の立役者になったのは小川賢人(福岡・103期)だ。久島尚樹(宮崎・100期)マークから自力に転じて前団の混戦を豪快にまくり切った。
 「(久島が)負けずに折り合ったところで勝負してくれたので脚をためられました。もつれたし、(松岡)貴久さんに3番手を固めてもらっているので、前に踏ませてもらいました。踏み出しの切れが良かったので、乗り越えられる感じはありました。練習の成果がやっと実を結んでいますね。(記念で)初めての準決なので、雰囲気を味わいたい。いい経験になると思うので、しっかり勉強したいです」
 準決勝10レースは松川高大(熊本・94期)とタッグを組む。相手は強力だが、しっかり付いていければチャンスはありそうだ。

 二次予選7レースは最終4コーナーで大量5名が落車するアクシデント。関東ラインの3番手を回った志村太賀(山梨・90期)は前との連結を外してしまったが、9番手からガラ空きとなったインコースをまくって、真っ先にゴールに飛び込んだ。
 「9番手で離れちゃったけど、三谷(将太)や大塚(健一郎)さんが大きくけん制するので内が空くと思っていたから全部、内を狙ってやろうと。知らないうちに前になっていました。早めに内に入れば転ぶ可能性も少ないしね。中2日で疲れがある中でうまくリカバリーできた。展開的には情けないけど、離れた場合は内にいこうと思って狙っていたのが上手くいった。(吉澤)純平の落車がなければ良かったんですけどね」
 準決勝10レースは松本貴治(愛媛・111期)、小倉竜二(徳島・77期)の四国コンビ後位を選択。3番手でじっくり脚をためての直線勝負で再度、波乱を演出する。

笠原裕明記者

2021年2月12日 19時25分

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