伊藤慶太郎が機動力を発揮 ~前橋ミッドナイト~

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伊藤慶太郎
当所ミッドナイト連覇を目指す
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水森湧太
当所で伊藤慶と再びアベック優勝だ
チャレンジでは水森湧太が特班にチャレンジ

 3月19日からの前橋ミッドナイトは、傑出者不在で混戦模様も、機動力の高さを考えれば伊藤慶太郎がVには最も近そう。誘導員早期追い抜きのペナルティーで昨年終盤は棒に振ったが、今期実戦復帰してからは順当に力を発揮。1月当所ミッドナイトでは突っ張られる展開から幸田光のアシストで好位を確保すると、後続を千切るまくりで優勝を飾っている。今回は早めから主導権争いを挑んできそうな同型も見当たらないので、しっかりペースに持ち込んで別線を完封しよう。ただ、今井聡、古川宗行らの東京勢とは別線となりそう。その場合は援護役は堅実な堀政美となるか。
 S降りの佐藤壮を中心視する手もある。今期は優勝こそないが、6場所走って5場所で優参。しかも決勝で確定板を外していない。降級前はほぼ毎場所コンスタントに連対していた実力はダテではない。今期唯一決勝を外したのが当所戦で、しかも準決で負けたのは伊藤だけにリベンジ戦でもある。目標にする田頭寛之が3月小田原で大石崇をまくって優勝と勢いが戻ったのは好材料。持ち前の鋭い差し脚で抜け出しを図ろう。
 磯島康祐と栗林巧の青森コンビも要注意。12月と1月は準決敗退が続いた磯島だったが、3月伊東で今年初Vをゲットと復調ムード。磯島が主導権を握る展開なら、栗林とワンツー決着もありそうだ。

 1月当所ミッドナイト戦に続き優勝のチャンスとなりそうな伊藤。18年、19年のような大きな怪我が最近はないのも好材料で、今期は順調に機動力を発揮している。“感覚にズレがあった”と話す2月宇都宮こそ優参に失敗したものの、“レースが空いたので、ばっちり練習して修正できた”と、その後の2場所は危なげなく決勝に乗っている。積極的に主導権を奪い、強靭な地脚で粘り込むレーススタイルはデビュー以来一切ブレがない。引き続き好調を保って臨めそうな今回も、原田亮をねじ伏せた1月当所に続き結果を出す。

 チャレンジには、2月小田原、3月取手を連続完全優勝し、この場所に特班を目指して水森湧太が登場する。水森は1月当所ミッドナイトでも完全優勝しており死角は少ない。同郷の岡田亮太とはルーキーシリーズで別線で戦って以来で、連係するか、連係があったとしても前後は流動的だが、いずれにしても水森は結果を出すだけだ。「脚質はダッシュなんですけど、長い距離を踏めるようにもなってきている。戦法にはそこまでこだわっていないです。レースの流れに乗って仕掛ける事を考えているので、ロングまくりが多くなっているけど、先行する事にも怖さはないです」。以前はこう話していたが、自信を付けた事もあるし、先も見据えて直前の3月取手では“気付いたら逃げの決まり手がなくなりそうになっていた。内容重視でいきたい。着よりも、行ける所でしっかりと先行することを心掛けたい”ときっぱり。変に勝ちを意識して狙ったレースではなく、正々堂々と力勝負をして2班に上がる。

権田浩一記者

2021年3月18日 22時54分

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