出方が注目される山本巨樹 ~松山ミッドナイト~
4月10日からの松山ミッドナイトは、決め脚鋭い山本巨樹が主役を務めるか。降級の今期は7場所で優勝3回、準V3回と文句なしの成績。今シリーズはスジの機動型が少ない点が不安材料だが、総力戦でVを奪取だ。
九州勢は、117期の阿部将大がラインをけん引。復帰戦の4月武雄ミッドナイトを313着と落車後の不安を一掃した名川豊に流れが向きそうだ。
ともに自力自在な走りを持ち味とする太田剛司、山口智弘の愛知勢、川口雄太、村上竜馬、高田大輔の中四国勢も出方次第では好勝負必至だろう。
直前の4月福井は高田修のスピード、掛かりが強烈で準決、決勝と33着に終わった山本だが、初日特選は佐川翔の番手で余裕を持って抜け出しており、調子は引き続き問題なさそう。一転してスジの先行目標が手薄なシリーズとなっても快進撃が続くか注目される。特進を逃した3月松阪ミッドナイトでは「今回は(目標不発で共倒れに終わった)初日が情けなかった。(展開が悪くても)そこから行ける脚が、上に行けば大事になってくると思うので。S級に戻ったら、ほぼ追い込みになると思います。前回S級の後半戦も、結構後ろに付いていたので。そこできっちり仕事できるようにしたいですね」と話しており、出方が注目されるシリーズとなる。期末のレインボーカップでS級復帰を果たすためにも日頃の一戦、一戦も集中力高く戦っていく構え。完全な追い込み型への転換を視野に入れる一方、“A級では自力も出せるし、何でも出来なくては”。差し脚勝負にこだわらず、いざとなれば自力勝負も辞さずの姿勢でVを獲りに来るか。
チャレンジは、山川奨太の機動力が一枚上か。熊本の同期は現S級の松岡辰泰を始めとして次世代スター候補が目白押しであまり目立っていないが、山川もいつ特班してもおかしくないような機動型だ。
「周りの同期がどんどん上に上がっていくので、一時は自分の着ばかり意識してた。師匠(合志正臣)にも『着拾いばかりが目立つ』と言われたので、今年は思い切りのいいレースをしたいと思う。小倉ではそれを意識して走ったけど、もうひとつ練習の感じで踏めてない。力不足だし、あとは練習ですね。だんだん良くなってきてるので、あとはそれをレースで出せれば」
今年の年頭にそう話していたが、2月に入ると一気に飛躍した。今やチャレンジ最強レベルの戦績を残している。まくりの決まり手がやや多いが、ここにきて先行する場面が増えてきたのは課題にしてきたトップスピードが上がってきた証か。バランスのとれた脚質で、ここも流れに応じた仕掛けでV回数を伸ばす。
2021年4月9日 23時06分
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選手詳細データ
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山本巨樹 選手大阪・100期
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山川奨太 選手熊本・117期