吉澤純平が2度目の地元記念V ~取手競輪場~

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吉澤純平
賞金ボードを掲げて記念撮影
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5番車の吉澤純平が一番にゴール線を駆け抜けた
昨年の川崎G3以来5度目のG3制覇

 取手競輪場で開催された開設72周年記念『水戸黄門賞』GⅢは7日(火)に最終日が終了した。地元の吉澤純平(茨城・101期)が2度目の地元記念優勝を成し遂げた。

 レースは後ろ攻めの元砂勇雪が中団の石原颯にフタをしてから先頭に立ち打鐘前からペースを上げるが、石原が好スピードで巻き返して主導権を奪い取る。番手の松浦が車間を空けて別線をけん制するが、2コーナーで単騎の宿口陽一がまくり、さらにその上を吉田拓矢がまくり上げる。その動きに反応するように松浦は3コーナーから番手まくりを敢行。2センターで自ら外に振って、まくる吉田の勢いを止めるが、大外を踏んだ吉澤が鋭く伸びて1着でゴールした。

 「連日、前も後ろも固めてくれた先輩と後輩のおかげです。初手はどっちにしろ、前の方が、リスクないから前の選択肢になった。モガき合った所をまくるか、元砂君が逃げて先に石原君より先に仕掛けるとかそういう具合でした。(拓矢が仕掛けて)2センターぐらいで止まっている感じがあって、内と外を見て、内はいけない感じで外しかないと思って外を踏んだ」とレースを振り返った。

 「(自分が)一番外だったので内(松浦か、三谷)が残っているかもと思い、必死に踏んでいたので内も見えてなくて、(優勝したかどうかは)確定が出るまで半信半疑でした。VTRも遠目でよくわからなかったが、それを見た拓矢が『勝ってますよ』とは言ってくれた」と大外を力の限りに踏んでおり、ゴールした直後は優勝した確信がなかった様子。

 「去年は怪我で宮杯を家で見て歯がゆい気持ちがあった。今年は出れるのでその分も頑張りたい。(吉田)拓矢、有希、朝倉と練習することが多くて、みんな強いし、G1で勝つ練習をしているので。(4年前の岸和田・高松宮記念杯競輪決勝は)うまくレースを運べなかった。自力を捨てたわけじゃないし、その借りを返したい。宮杯も初日から頑張りたい」。

 昨年4月に左アキレス腱を断裂して高松宮記念杯に出場できなかった歯がゆさと、4年前の悔しさを胸に、次走のビッグレースへと狙いを定めた。怪我の多い競輪人生ではあるがそのたびに復活してきた男の完全復活を皆が待ち望んでいる。

池端航一記者

2022年6月7日 18時30分

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