阿部将大が開設74周年記念『よさこい賞争覇戦』を制す ~高知競輪場~

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阿部将大
賞金ボードを頭上に掲げて記念撮影
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犬伏の番手から抜け出した清水を1/4車輪差で交わした所がゴール線
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優勝を確信しゴール直後に右手を挙げる
相性抜群の高知バンクでSS班らを破る大金星

 4月14日(日)に高知競輪場で行われた開設74周年記念『よさこい賞争覇戦』の決勝戦は初手で中団取りに成功した阿部将大(117期・大分)が直線で清水裕友に1/4車輪差で伸び勝って自身初の記念制覇を達成。当所は2年前に行われた施設整備等協賛競輪『土佐水木賞』(GⅢ)でも優勝しており、抜群の相性の良さを誇るバンク。強敵を相手にしても怯むことなく、好位置で脚をためて直線勝負に賭けた。
 
 号砲とともに犬伏湧也、阿部将大、永澤剛の3名が飛び出したが、最内枠を生かした犬伏が正攻法に構えて清水裕友が後ろに付ける。外枠ながらうまくスタートで飛び出していた阿部が中四国勢の後ろに付けて、大坪功一を背に中団をキープ。出遅れてしまった北日本勢は後ろ攻めとなり5番手から新山響平-佐藤慎太郎-永澤で並ぶ。単騎の深谷知広、坂井洋が8、9番手となり周回を重ねる。打鐘手前から前団を窺った新山であったが、待ち構えていた犬伏が突っ張ってそのまま先行態勢に。単騎の深谷と坂井がするすると内から北日本ラインを掬って5、6番手となって残り一周。犬伏が後ろを警戒しながら最終1コーナーから一気に踏み込むと、番手の清水が車間を空けながら別線ににらみを利かせる。5番手の位置で車間を空けて間合いを取っていた深谷が最終3コーナー過ぎから車を外に持ち出したが、清水が煽りを作りながら最終4コーナーから前へ踏み込む。中四国勢の後ろで息を殺してチャンスを窺っていた阿部が清水の真後ろから直線で鋭く抜け出してゴール線を駆け抜けた。

【優勝 阿部 将大】
「犬伏さんと新山さんの踏み合いになれば、まくり頃になるかなって思っていました。犬伏さんが突っ張ったので、(打鐘からは)清水さんだけ見て。清水さんも車間を空けていたので、まくりにいったら弾かれるなって思ったので、まくり追い込みでいいかなって。(深谷の仕掛けは)全然見ていなかったです。清水さんが頼りで、ほんの数メートルしか踏んでいないのに脚が三角に回っていたので、差せないかなって思ったんですけど。なんとか伸びて良かったです。(高知は2年前にG3を優勝しているが)やっぱり走りやすいっていうのはありますね。ほかの選手が伸びていかない感じで、苦手なのかなって。自分は得意なので気持ち的にも余裕が出てくる感じですね。(具体的に高知バンクは)街道に近い感じで。自分は街道メインの練習なのでその感覚に近い感じで走れますね。基本的に追い込んだだけっていうのもあれですけど、自力としてもうちょっと動いた方がいいなっていうのはあったんですけど。メンバー的にも勝に徹しようと思いました。(今シリーズの走りに関しては)納得はしていないですね。もうちょっと自力を出して勝たないとなっていうのはあるので。次の別府は積極的に走って感覚をつかんで、ダービーに向けて調整していければ」

細川和輝記者

2024年4月14日 18時07分

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