大川龍二が第9回万博協賛競輪の初日特選を制す ~奈良競輪場~

photo-83724
大川龍二
初日特選を制した勢いそのままに連勝を目指す
G1を走る中で培ってきた感覚で混戦突破に成功

 6月6日(木)に奈良競輪場で行われた第9回大阪・関西万博協賛競輪の初日特選は地元地区の近畿コンビが人気を集めていたが、伏兵の大川龍二(広島・91期)が番狂わせに成功して白星を奪取。初めて走ったG3の初日特選で見事に1着をもぎとった。
 
 初手は車番が悪い中でも後ろ中団確保に成功。後ろ攻めから上昇しそうな道場晃規の気配を察知すると、迷わず先に動いて誘導員の後ろに収まる。道場と石塚輪太郎の仕掛け合う中で、単騎の瓜生崇智が混戦を演出すると、自力に転じた中井俊亮にスピードを貰って直線で突き抜けた。
 「(初手の)並びは思ったのと違って、頭にある作戦の中から引き出しを出して、でした。道場君の動きを待つよりも先に動こうと思って。(動いて)誘導の後ろに入るのは頭に入っていなくて立ち遅れたりもしたんですけど。みんなが脚を使っていて、力でというよりも流れが向きましたね。(三宅)達也さんが内に行って、短いけど、外を踏んだ。流れは大事ですし、その流れに乗る準備はしておかないといけない。ダービーの2走目以降の3走はラインの先頭で戦って、こういう時はこうしないとなっていうのがわかってきて。ここ最近やってきたことがつながってきた感じですね」
   
 二次予選は同じ中国地区の月森亮輔と二人となったが「自分が前でやります」と再び総力戦を決意した。
 「ツキちゃんとはどっちが前の並びもあるんですけど。自分の中でもこういうメンバーの中でも自分でしっかりと戦って勝ち上がりたいっていうのがあるので。サンサンなので初日みたいに立ち遅れないように。力ずくの仕掛けというよりも、しっかりと考えて。位置を取るにしても内からでも外からでも捌けるようにっていうのはここ最近になって考えているところなので。最終的に最終バックで3番手以内にはいれるように。相手任せにせずしっかりと考えて組み立てます。ここで満足していたら上では戦えないので」
 
 大川が初めてG1の舞台を経験したのは昨年の平塚ダービーで、G3レースの初日特選は今回が初めてだったという。遅咲きながら確実に一歩、一歩前進していることは間違いなく、初日特選を制して勢いにのる大川からは目が離せない。

細川和輝記者

2024年6月6日 17時44分

開催情報

ページトップへ